短編

□白龍に告白される
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はらり、


自室の扉を開けたら、何かの紙が落ちてきた。

おそらく扉の隙間に差し込んであったのであろうそれを、扉に隙間とか作らないでよね、とドアに文句をつけながら拾いあげた。




【本日午後四時、城下の広場にて待つ。】


紙にはそんなことが書いてあった。



・・・・・・・果たし状、だよね、これ。


え?私何されんの?

何か誰かにしちゃったっけ?

いや、覚えは無い。


ていうか、行かなくちゃ駄目、なのかな。


そこまで考えて思い至る。


私の身元、バレてるかんじ?



行かなかったらどうなるんだろう・・・

とたんに怖くなってきた。

・・・・・・・・・・怖くなるの遅いか。



今まで地味だけど堅実に生きてきたのに、神様って酷いなぁ。






「、てことがあったんだー。

ていうかあと1時間だよ。
うわぁぁ行かなきゃー・・・・・。」



「そうか。」



ただ今午後3時、そんなことを友達に相談してみました。

ちなみにお友達の名前は、練白龍くんだよ!
なんでも皇子様らしいよ!すごいね!
お忍びなんだってさ!



「まったく、誰なんだろうねー。」


「俺だ。」



・・・・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・ん?



「今、何て?」


「俺だ。
そういえば名前を書くのを忘れていた。」



えーと、それはつまり、

私は実は白龍くんに嫌われてたかんじ?



「・・・・・・何か、あったの?」


違うよね。
ちょっとお茶目な冗談だよね。



「ああ。ずっと、言いたいことがあったんだ。」



思わず、耳を塞ぎそうになる。




なんで、待って、言わないで、




そんなの、だって、私は、


君のことが、






「好きだ。」


「え?」


目の前が、瞬く。




「なん、て?」









「おまえのことが、好きだ、愛してる。
将来、俺と、結婚してくれないか?」









そんな恥ずかしい言葉を、強張った顔で言う白龍くんに、私の目から涙が溢れてきた。








「私もっ、だいすきぃっ」




少し裏返った声で、ぼたぼた目から水を流ししながら返事をしたら、白龍くんが慌てていて、何だか顔が自然に笑ってしまった。


神様は、そう酷いものでも、なかったらしい。












「果たし状と間違えてごめんね。」「・・・・別に、気にしてない。」
・・・・・・拗ねてる。




_______

あや様、リクエストありがとうございます。

白龍は思わず赤面してしまうようなことを真顔で言いそうだなー、という私の勝手なイメージというか、趣味で書かせていただきました。

あや様のイメージと違っていたらすみません><

こんな駄文ですが、楽しんでくれたら幸いです。
 

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