片恋い。

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どうしよう、どうしよう、どうしたらいいんだろう。


頭の中に、次々と溢れそうなくらいに、なんで、どうして、が浮かんで、ぐるぐると回っている。

こんなときの解決法だなんて、恋愛経験値ほぼゼロの私にはわかるはずもなかった。


誰か、誰か、教えてください!



その思いで私はもう大分歩きなれた廊下を突き進む。
すれ違う人たちがぎょっとしているが、そんなこと、今の私にはどうでもいいことだった。




「こ、こうぎょっ、紅玉さんっ!」


ばんっ

と音が聞こえそうなほど、私は勢いよく紅玉さんの部屋の扉を開ける。


無礼だとか、失礼だとか、考える余裕はなかった。




「香桃ちゃん!?どうしたのぉ、そんな泣きそうな顔して!」

「なんだ、騒々しい。」



室内にいた二人が目を見開いて私を見る。
男の方にいたっては、虫を見るような目である。

やっぱり私はそんなにひどい顔をしているのか、と再確認ができてしまった。




「う、ふぐ・・・、だずげでぐだざい・・・。
あと、夏黄文殿は出てってください・・・・・。」

「おい。」

「わ、わかったわぁ!とりあえず落ち着いて!
あと、夏黄文は今すぐ出て行きなさい!」

「ちょ、え?紅玉様?」




夏黄文殿がしぶしぶ部屋を出て行った後、私は紅玉さんに勧められるままに、椅子に腰をかける。

紅玉さんはそれでも私の顔、多分よっぽど酷い顔であろう、を見ておろおろしておられる。

いきなり部屋におしかけて崩れた顔で突拍子もないことを言い始めた私を、心配までしてくださるなんて・・・・。なんていい人なんだろう。

心優しい紅玉さんに胸を打たれつつ、私は目元を袖で拭って事情をぽつぽつと説明し始めた。





「紅玉さん、どうしたら、いいんでしょう?私、白龍様に嫌われてしまったのかもしれません・・・」
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