四神の守護者〜朱雀の守人〜
□第三夜〜覚醒・巫女との出合い〜
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あい変わらず修業の日々が続いている夏緒であったが、ある日……
「!?」
「…どうしたのだ夏緒?」
「………」
「夏緒?」
その日も井宿と共に気の修業を行っていたが、何かに反応したように空の一点を見上げたまま動かなくなった夏緒に、不思議顔の井宿…。
「消えた……?」
「だ?」
「井宿わりぃ、ちょっと俺、太一君の所に行ってくる!」
「ちょっと待つのだ、夏緒!……って、相変わらず足も速いのだ……。」
言うが早いか、夏緒は井宿の返事も聞かずに走り出していた。
井宿も何のことか気になり、急いで後をおう。
……バタバタバタ!
バンッ!
「太一君!」
「おお、やはり来たか夏緒よ…。」
「では、やはり今の気は…。」
「うむ、おそらくはお主の考えどうりじゃ。」
「いったい、何のお話ですだ?」
「うっわ!井宿!?…いつのまに?」
「だ〜…夏緒は、驚きすぎなのだ。」
「あっ、ごめん…」
「最近の夏緒は、素直なのだ!……それで?今の話はいったい…?」
「うむ、ついにこの時が来たようじゃ。」
「!?……では、巫女が現れたのだ!?」
「あぁ……だけど…」
何故か口に手を当てて、何かを考えている夏緒。
「……現れた気は、二つ…しかも、すぐに消えているんだ… 」
「だ!?」
「ほう…そこまで分かったか…」