四神の守護者〜朱雀の守人〜
□第四夜〜新な能力〜
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あれから数日…
街へでた美朱は高熱を出し倒れていた…
「…鬼宿!市内でいったい何があったのだ!?ことによっては、お前でもただではおかぬぞ!!」
「星宿様……」
めずらしく、声をあらげる星宿、そんな星宿に夏緒は話しかける。
「星宿様…騒いでいても始まりません…見たところ美朱はずいぶんと衰弱している様子…この世界に来たことによる、緊張や疲労からくるものかと…」
「夏緒…どうにかならぬのか!?」
その時、美朱がうわ言を言い出した…
「お母さん……お兄ちゃん……」
「…美朱…お前家に…もとの世界に」
「…帰りたいのか…!」
星宿は踵を返すと…
「皆の者、話がある」
そう言って、部屋を出ていった…
「…唯…ちゃん……」
その後も美朱のうわ言は続いた…
「美朱…」
「…ハーゲンダッツ…コージーコーナーのオレンジジュース…モロゾフのチーズケーキ……ロッテリアのてりやきバーガー…食べたい…」
「おいおい…υ」
「…あのねυ」
その後美朱を元の世界へ返すべく…美朱の体力の回復を待って一同、太一君が住む太極山へと向かった…
その道中…
「美朱…ちょっと…」
「何?夏緒?」
美朱を皆から少し離れた場所へ読んだ夏緒。
「お前…本当は熱、下がってないだろ?」
「えっ?そんなことないよ!」
「バカ…俺にまでウソつかなくていいよ……ちょうどいいや今なら出来そうだし…」
そう言って、夏緒は自分の額と美朱の額をくっつけた。
「な…夏緒!?…///」
「じっとして…」
二人を朱い光が包み、やがて光は収まった。
「どうだ?…すっきりしたか?」
「あっ!…本当だ、熱下がったみたい!」
「よし!」
「ありがと!夏緒!すごいのね!」
「アハハッ…そんなことねーよ、あっ!皆にはまだ黙っといてくれよ。」
「なんで?こんなにすごいのに。」
「なんでもだ。」
「わかった。」
「ありがと、さっ、皆の所に戻ろうぜ!」
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