四神の守護者〜朱雀の守人〜

□第五夜〜再会〜
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夜の森を美朱と柳宿そして夏緒はそれぞれ馬に乗り走っていた。


あの日から1ヶ月後…美朱が突如こちらの世界に戻ってきた、そして出稼ぎに出ている鬼宿に会うため二頭の馬に別れ走っているのだ。



「しっかし、柳宿もそうしてると男にしかみえねーな!」



柳宿は美朱を守りずらいからと言う理由で今は男の格好をしている。



「けっこうカッコイイよね♪」

「あんたたち、私にほれないでよ?」

「なーにいってんだか。」



こんな冗談も飛び交う中、いきなり辺りが暗くなり、美朱は落馬してしまった。



「美朱!?」

「ちょっと…あんた大丈夫!?」


その時数人の人影が現れ、美朱のほうで、“ザクッ” と音がした。


「なっ…何すんのよ!」

「お前何物…!?」


美朱と誰かの声が重なる…

松明で辺りが明るくなると、



「…美朱…?」

「…鬼宿…」



美朱の目の前に鬼宿がいたのである。

二人は引かれ会うようにきつく抱き合った。



「…あんたら、まわりの大勢シカトして何ムード作ってんのよ!」

「…おあついことで…υ」

「鬼宿さん、そちらの人達は…」



鬼宿は慌てた様子で三人をまわりの村人に紹介する。




「ああ、こいつは美朱、朱雀の巫女だ、でこっちは夏緒、朱雀の守人…こっちはオカマ」

ゴンッ!



柳宿がすかさず鬼宿の頭をたたく。



「も、もといオレと同じ朱雀七星士の柳宿!」



鬼宿の話ではこの辺りにも不審者が出るので、用心棒をしていたとのこと。

その時、風も無いのに松明が消え辺りがざわつく…



「落ちつけ!!誰か村に戻って火を…」



鬼宿が声をあげるのと同時に誰かの手により美朱は暗闇へと姿を消した!


「美朱!?」


鬼宿も美朱の後を追って森へと入る!



「…今の気は…ハッ!柳宿危ない!!」


ズバババッ!



鬼宿が森へと入った瞬間、二人の方へと矢の雨が降った!



「…びっくりした…柳宿平気か?」

「あんたがかばってくれたから平気よ…それより、鬼宿と美朱は?」



その時ガサガサッと音がして二人が出てきた、どうやら二人とも無事なようだが、変わりに村人が何人か犠牲になっていた。



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