四神の守護者〜朱雀の守人〜

□第六夜〜旅立ち〜
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ここは太極山…


美朱と鬼宿が目覚めたと聞き、部屋を訪れたが…


「シーツかしてよっ!まいてくんだからっ!」

「バカ!!一枚っきゃねーのに、すっぽんぽんになっちまうだろっ!!」


寝台の上で何やら言い争っている二人 …

見れば、二人も治療のあとなのか裸になっていた。



「こらこら、元気になったとたん何をしとる!」


突然の声に鬼宿は寝台から転がり落ちた。


「「たっ…太一君!?」」


美朱と鬼宿の声がハモる。


「じゃここは太極山!?」


美朱の驚きの声に太一君は、


「久しぶりじゃの美朱、鬼宿!…井宿が突然来たと思ったら夏緒と鬼宿も傷だら…」

「美朱ーっ!久しぶりーっ!」

「幸い美朱は傷はないようじゃし、鬼宿のほうも軽い傷だったのでな、すぐにわしが…」

「治療した!治療した!」

「服直した!服直した!」

「ええい!!ちっとも話ができん!!」

「わーい!」

「わーい!」


太一君の話をよこどりし娘娘はまた怒られていた。


「でもどうして井宿が…?…夏緒も太一君と知り合いみたいだったし…」


太一君の後ろから現れた井宿と菜乃華に美朱が質問をしているうしろで、


「…みんなに見られた…υ」



鬼宿はへこんでいた。

夏緒が美朱たちに服を渡し、井宿が面を外して答える。


「オイラここで三年ほど修業させていただいたのだ…夏緒も…」

「…俺は一年ぐらいかな…井宿と一緒に修業させていただきました。」

「あっ!だから夏緒は井宿の弟分なのね!」


なっとくした様子の美朱に夏緒は、


「美朱…このあと、どうするんだ?一旦紅南国に帰るか?」

「…ううん、もう一度唯に会わないと…」




*・*・*・*・*・*・*・*・*




「…では、どうしても倶東に戻せと言うのか?」


太一君の問いに、美朱は身をのり出して、


「あたし、どうしても唯に聞きたい事があるんです!…3ヶ月前に唯に何があったか…!」

「…どうしてもと言うならわざわざ倶東に戻らずともいいものがある…こちらへおいで!」



太一君にうながされついていくと、大きな鏡のある部屋へついた。


「わー!おっきい鏡!!」


美朱が鏡の大きさに驚きの声をあげると、太一君が説明をはじめた


「これは、わしのかわりにこの世界の全てを映し記憶しておる…3ヶ月前の倶東国…その、唯とやらの状況もうつっておるはずじゃ…」


皆が見守るなか、鏡は静かにその時のことを再生しはじめた…



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