四神の守護者〜朱雀の守人〜

□第五夜〜再会〜
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四人は村人の家に移動していた。



「だからその、キツネ顔が「朱雀の巫女」は倶東国に狙われてるって…」

「美朱…食うかしゃべるかどっちかにしろよ…υ」

「ほんとショックうけたわりによく食べるわね…υ」



美朱は夕飯を食べながら、先ほどあったことを話す。


「ん?…キツネ顔って言ったよな美朱。」

「うん、そうだよ。」

「ハハッ…そっか、やっときたか!」

「ど…どうしたの夏緒?」

「美朱…もうすぐ “四人目” だ、その笠大事にもっとけよ。」



夏緒は美朱の頭を優しくなでながら言った、それを見てムッとする鬼宿だったが、



「確かに、この国を護る朱雀の巫女は敵国にはジャマだろーな。」



冷静に状況判断をしていく。

そして翌朝…

受験勉強のために早朝から起きていた美朱は、一人で出ていく鬼宿を見かけ柳宿と夏緒を起こして後をつけた…



「鬼宿のやつ、こんな早朝からどこに行く気だ?」

「私達だってそんなのわからないわよ。」



しばらくついていくと、とある村についた、



「どうやら彼の出身地らしいね。」

「へぇ〜、ここが鬼宿の…」

「生まれ育った所…」



さらに進んでいく鬼宿は一軒の家の前で馬からおりた、すると…



「…兄ちゃん…?」

「兄ちゃんだ…」

「…忠栄、春敬、結蓮、玉蘭!」

「…兄ちゃん!!」


そこはどうやら鬼宿の実家らしく、彼の弟妹達が鬼宿に飛びついた!

話に聞き耳をたてていると、病の父をそして幼い弟妹達を養うために、鬼宿は一家の大黒柱として出稼ぎをしているようである。

鬼宿が短い再会をはたし、家を出ていこうとしたが一番下の妹、結蓮が鬼宿の足にしがみつき離れるのを嫌がった…そんな様子をみて鬼宿は…



「…結蓮、兄ちゃんなお前達が幸せになるならなんでもしてやる…離れていてもいつもお前達のことを思ってるから…」



他の弟妹達も抱きしめ優しく言った…



「…なるほどな…」

「た…たまちゃんてば…」

「…家族のためだったんだ…」



それをそとで聞いていた夏緒達は感涙していた…




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