give up

□合宿ネタ
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「では、明日は合宿なので六時に学校へ集合してくださいね!」


はい!と、雷門中サッカー部は良い返事をした。

明日から、一泊二日の合宿なのだ。




5:30

「おはようございます。」
「あぁ、剣城か!おはよう。」

集合時間より30分早く来た剣城は元キャプテン、こと神童拓人に挨拶を交わした。集合場所には 神童しか来ていない。
今回の行き先である所は、神童が手配したものである。大金持ちの神童のことなので、貸し切り状態である。

「神童先輩」
「…え!?な、なんだ?」
「なんでそんなに驚くんですか。…今から行くホテルってどんな所ですか?」
「…剣城から話しかけて来るなんて珍しいと思って。あ、ホテルだよな?良い所だぞ!」

別に神童の事が嫌いなわけではない。ただ、自分があまり喋らないだけだ、と剣城は心の中で思い巡らしていた。
二人で喋っていると、やがて霧野がやって来た。

「神童と剣城!おはよう!」
「霧野!おはよう!」
「おはようございます。」
「剣城…もうちょっと、こう…笑顔で言ってくれないか?」
「…霧野先輩は俺に何を求めてるんですか」

うーん…スマイル?なんて首をかしげながら言う霧野に、他の男だとすぐにノックアウトだなと剣城は呆れた。そんな二人に神童は苦笑し、けれども暖かい目で見ていた。

それから浜野と速水と倉間が一緒に来た。彼らはどこから見ても仲の良い、ほのぼのしたグループだ。

「神童、霧野、剣城!おはよー!!!!!」
「浜野!朝からうるせーよ!!…おはよう」
「皆さん早いですね…あ、おはようございます。ところで神童くん。今年は何に乗って行くんですか?」

速水は神童に聞いた。俺も知りたい〜と浜野も言い出した。

「今年はバスだ。」
「はぁー、良かったです〜!」
「今年は飛行機ぐらいくると思ったのにぃー…」
「んなわけねぇーだろ!?」

みんな思い思いの言葉を口に出す。

が、剣城だけあまり意味を理解していなかった。

「あの…霧野先輩、」
「ん?どうした?」

霧野は優しい顔を作り後輩である剣城の話を聞こうとする。そんな霧野に剣城は、雷門に来て良かったと心の底から思っていた。

「去年は、何があったんですか?」
「あぁ、そう言えば一年生達は知らないんだよな!合宿は毎年行われるんだが…ほら、神童って金持ちだろ?だから合宿場まで船で行ったんだ。」
「ふ、船で!?」
「まぁ、俺は別に大丈夫だったけど、速水の乗り物酔いが凄くてな。」
「…バスには酔わないんですか?」
「多少酔うらしいが…船よりはましだろ。」
「ですよね。」

剣城は苦笑しながら霧野に同意する。

「ちゅーか、剣城って本っ当に丸くなったよね〜」
「昔はあんなにツンツンしてたのにな」
「ちょ、昔のことは忘れて下さいよ!」

浜野や倉間が後輩にちょっかいを出しているのを見た誰かが思う。




今日も平和だな、と。


―――――――――――――――

はい、一度は書いてみたいと思っていた合宿ネタなのですが…

難しかったので諦めました(-_-;)
合宿って書いてあるのに合宿に行ってすらない・・・(笑)

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