イナズマGO

□俺だってたまには寝坊する
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グラウンドに行ってみるとやはりサッカー部のみんなは練習をしていた。

安心した剣城は、みんなの集中のさまたげにならないよう静かに円堂のところへ行った。

円堂のいるベンチにはマネージャー達もいた。

「あの、円堂監督、」
「ん?誰だ?…もしかして、見学者か!?」
「………………は?」


なぜ、自分のことを誰だと言うのか剣城はわからなかった。
しかし、今の自分の姿を思い出した。
そういえば髪の毛を下の位置にくくっているんだった。

髪型が変わったくらいでそんなに違うのだろうか。
少し変に思ったが、とりあえず円堂の言葉を訂正しようとした。

「いや、俺は、」
「そうか!見学しに来てくれたのか!みんなー!集まってくれー!!」
「ちょ、何してるんですか!!」

何事かとみんなが監督のもとへ歩いてくる。
マネージャーに助けを求める視線を送るがなかなか気付いてくれない。

(まぁ、先輩達なら気付いてくれるだろう。)

剣城は楽観的に考えていたが、そう思ったのもつかの間だった。

「円堂監督、そちらの方は?」
神童が、何故か頬をほんのり赤らめて言う。

「見学しに来たらしい!」

(いやいや、違いますよ!)

剣城は神童の一言で、焦りを感じた。もし、このまま誰にも気付かれなかったら…

早いうちに誤解を解かなければ、絶対ややこしいことになる。
ならば、今すぐに自分は剣城だと言わなければ。

「あの、」
「うっわぁー!!誰ですか?この人!!」
「天馬君うるさい…うわぁ、すげぇイケメン/////」
「狩屋くん…心の声が駄々漏れですよ!」

遮られてしまった。少し腹が立つ。後でデスドロップをお見舞いしてやろうと剣城は心に極めたのであった。

「だから俺はつるg」
「あの、入部したいって本当か!」
「神童落ち着け…それにしても、顔が整ってるな。」
「霧野だって人のこと言えないっしょ〜!あ、整ってるってゆーより女顔か!」
「何だとこのやろー」

ガヤガヤザワザワ…

こいつらはどれだけ人の言葉を遮れば気がすむのだろうか。

イライラしてきた剣城に、松風が問う。
「あれ?なんで雷門サッカー部のユニフォーム着てるの?」
「………だから、」
「そうか、きっと入る気満々で見学に来てくれたんだな!」

円堂に悪気がないのはとっくの昔に知っている。遮るつもりがないのも分かっている。

が、


ついに、剣城が怒りで爆発した。


「だぁああぁあああああああぁああ!!さっきから人の話遮りやがって!ふざけてんのか、あぁ!?誰が見学者だ!髪型が変わったくらいでギャーギャー騒いでんじゃねー!普通に俺だってわかるだろ!?」

「「「「「…………どちら様?」」」」」


シンとグラウンドが静けさに包まれる。
剣城は怒りのせいで、手が震えている。


彼の地鳴りのような声が聞こえるまであと三秒。







「俺は剣城京介だぁあああぁあああああぁああああ!!」




―――――――――――――――

はい、やってみたかったやつです。

振り返って読んでみると…
は、恥ずかしい(*ノ▽ノ)

もっと綺麗に書けたらいいのになぁ…
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