あとがきの小部屋
□インモラル・ラヴァーズ
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”ヒロインファミレス店員、既婚年上、裏あり”という基本設定、
ほかいくつかセリフ、シーンなどリクエストをいただき、
書き上げましたお話です。
不倫設定ということで、まず、いつふたりが気持ちを伝えあって結ばれるのか、が一番考えたところです。
私も大好きなウィル様のお話。
聡明な彼が、既婚者のヒロインへの気持ちをいきなり押し付けるような行為はまさかしないだろう、と思いました。
帰国する最後の夜、水族館でのデートのときすらも、どうするかの選択肢をヒロインに任せます。
ここは、ウィル様のずるさではなく、私の中では誠実さ。
ヒロインの夫を悪者にしたのも、もちろん、心おきなく「ヒロイン、しかたなかったよね」と読者に思ってもらうためです。
すっごくいい人だったら、むしろウィル様は身を引いたと思うし。
店で野菜を育てる係のヒロインは、
本家の花を世話するヒロインとつなげました。
本家でも、ウィル様とヒロインが急に近くなったのは花を通じてでした。
異国の短い滞在中に、急激にヒロインに魅かれるわけが、何かないかと考えて思いついた設定です。
のちにプリンセスになった時の視察、プリンセスとしての彼女の成長を書くときにも、この設定が役に立つと考え、そのようにしました。
ふたりにとっては、この恋は、落ちようとして落ちたんじゃなくて、気がついたらもうそこにあった。
だめだ、先がない、と思いつつ会って、ますます魅かれてしまった、そういうものだったと思います。
ここは王子と市民という点では常にあるけれど、
さらに既婚者なのでハードルが高いはず。
最後に既婚者ヒロインとの裏シーン。
インモラルではあるけれど、読み進めてくるうちに、読むかたに納得してもらえる、スムーズによかったネと思ってもらえる流れをつくろうとしました。
年下なのに、リードしてくる本領発揮のウィル様、ちょっとイジワルな感じで書きました。
リクエストをくださった美紀さま、ありがとうございました。
新天地を開拓させてもらえるところが、リクエストのおもしろいところです。
自分の発想だと、どうしても偏りができてしまうので。
また、キリ番を踏もうとしてくださったプリンセス様、ごめんなさい。
次回もどこかで設定する予定なので、踏んでみてください。
ホント、高速で頭がまわって、手も回れば、お気持ちにこたえられるのにね。
スミマセン。
30万のアクセス、ありがとうございました。
今後ともどうぞよろしくお願いします。