古代の生き物。

□【古代の生き物】
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船に着いてさっそく医療室に向かってその中にいたナース達に女を渡した。

ナースはすぐに女をベットに寝かせ、体に傷や異常無いか調べた。でもそんなものは無かった。

一人のナースが椅子から立ち上がり、棚からガラス製の小さい小瓶を取り出そうとした。

すると------------


「.....あ!」


手が滑り、小瓶が空を舞った。
 
そして、ベットで寝ている女のすぐそばにパリイインっ!と割れて落ちた。

飛び散ったガラスの破片で、女の腕にあたり裂け血が出た。


「あ!速く包帯を!」

「待って!.....見て」


一人のナースが血が出てる、女の腕に指を指す。そのため他のナース達が女の腕に目を向ける。


「「「「「「!!!?」」」」」」


ナース達は驚いた。

裂け、血が出ていたはずの腕がみるみるうちに治って言った。


「これ、どういうこと....!?」

「とりあえず、船長さんに報告を....!」


ナースの一番偉いであろう人。
“リル”が、落ち着いて命令を出す。


「ルトはすぐにマルコ隊長を呼んできて」

「はい!」


それぞれ出された命令に従って、行動に移した。


〜食堂〜

ルトはマルコがおそらくいるであろう、
食堂に来た。


「マルコ隊長ー!!!」

「!!どうしたんだよい?」


ルトは扉をバンッ!!と開け、走って来たため息が上がっていて、扉に手を当て、息を整えようとする。

そんなルトを見て、先ほどまで本を読んでいたマルコが、本から目を離し何事かと驚きながら見ている。


「....ハァ...ハァ....マル...コ..隊長たち...が..ハァ...連れて...来た....
人が...ちょっと...おかし...く...てハァ...とりあえず..着いてきて...下さい」


息がまだ整ってないため、途切れ途切れでも
言い、マルコにちゃんと伝わっているのか
よくわからず、不安になる。

そんなルトに、マルコが椅子から立ち上がり------


「サッチ、水くれよい」

「それぐらい自分でやれっつうの!」


食堂から水を入れたコップを持ちながら
サッチが出てきて、マルコの前にドンッ!!とコップが割れるんじゃないか、というほど乱暴に置く。
置いてからサッチはまた食事の支度を再開するべく、戻っていった。
 
戻る時に。


「ったく、俺だって支度に忙しいんだよ!お前らと遊んでる暇はねぇっつうのに!」


グチグチとネチネチと小声で喋っていた。

そんなサッチを無視して、マルコは目の前に置かれたコップを手に持ち、ルトの前まで持っていった。


「あ....ありがと...うございます」


ルトは手に取り飲んだ。そんなルトに


「お前はここで休んでろよい。
なにが合ったのかは知らねぇが.....とりあえず......行ってみるかねい」


マルコがそういうと、女が寝ている医療室に向かった。


「リア、なにが合ったんだよい....?」

「マルコ隊長。これを見てください」


リアはマルコを来たにも関わらず、マルコ自体を見ずにベットで寝ている女を
ジッと見ながら、椅子から立ち上がり、懐に隠していたナイフを取り出した。


「!!?おい!何する気だよい!!?」

「いいから、これを見てください」


リアがナイフを持ちながら、ベットで寝ている女に近ずこうとした時、
マルコにナイフを持っている方の手を掴まれ、阻止されたが、リアは力強く言うため、
マルコが阻止していた手を離し、黙って見ていることにした。


「!?!おい!!なにやってんだよい!?!」


好きなようにさせたら、リアが女の腕を切った。そのため、当たり前の如く血が出た。
 
リアがそんな事をやるとは思ってないため、マルコは驚き、目を見開いた。
そして、リアに掴み掛かろうとしたが、マルコより先にリアが動いた。


「見て下さい。これ」

「...!!!?どういう事だよい...?こいつは...人間なんじゃ...ねぇのかよい...?」


血を先ほどまで流していたはずの腕を見ながら吐くマルコ。
その表情は、ビックリとわけがわからないという表情だ。

それもそのはずだろう。人間と思っていたはずの女が、人間あるまじき事が起きたのだ。

だってそうであろう....?

人間が切られたはずの傷が、治るか?
そんな悪魔の実を食べたのかは、知らないがもしそうだとしたら.........
だが、そんな実があったかねい....?

リアが女を冷たい目線で見ながら、こうい言った。


「この子....何処で見つけたんですか?」


と。女をジッと見ながらそう聞く。


「...森の奥にデカイ施設みたいな建物が合ってねい...」

「そこで見つけた。と?」

「そうだよい」

「?...でも、おかしくないですか?
この島は昔、施設は森と一緒に壊されてなにも残らなかった。って聞いていますが?」

「ああ。そのはずだよい。
そのはずなんだが.....でも、施設が合ったんだよい」

「それは後から人が来て、勝手に作ったって事ですか?」

「そこらへんはまだわかってねェんだが、ま、そんな所だろうねい。
とりあえず、親父に相談して見るよい」

「そうですね。それがいいです。
それでは、わたくしはこの子をみていましょう」

「そうしてくれると助かるよい」


そう言うとマルコはリアに背を向けて、部屋を後にした。


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