古代の生き物。

□【古代の生き物】
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アタシは今、何処かを歩いている。
わからないんだよ。ここが何処なのか.....
 
誰かに聞きたいんだけど、いないんだ。誰も。

範囲からしてデカイ船のくせに、誰もいないなんて......。


『..............』


アタシは目を閉じ、意識を集中する。
誰でもいい。
誰でもいいから気配を掴もうとする。


「...........!!」


すると数分たった時にやっと二人であろう、こっちに向かってくる小さい気配を掴んだ。

アタシは風の様に消えてこいつらの足元にある影から現れた。


「ん?」

「どうしたんだ?エース」

「ん?いや......別に!!!!??」

「うるせェなァエース....どうしたん!!!!???」


そのせいでアタシを見て目を見開いて驚く、そばかすとフランスパンがいた。

そんな二人を見てアタシは。


『...どうしの?アタシを化け物みたいな目で見るんだな...』


顔をしかめながら言う。


「え?え?どういう事?なんでお前がここに?」

「いやいやその前に!!なんで!?どうやってここに!?どうやって来たの!?」


アタシは疑問攻めにされた。

でも答える筋合いがないため、その問いには答えない。


『なぜ?なぜ....?なぜ、アタシはここにいるんだ?』

「「いやそれ、俺たちの台詞!!
  いやそれ、俺たちの台詞!!」」


質問を質問で返した。
そのため二人がハモリながら、またもや驚く。
そして、方一歩のフランスパンがいったん息を整えこう言った。


「ふゥ.....とりあえず落ち着こう。
で、なんでお譲ちゃんはいきなり現れたの?」

『?...アタシは影を、闇を操れるんだ。知らないの?』

「「え?」」

「ど、どゆこと?」


アタシの答えに二人同時に反応して、
しばらく沈黙が続き、次に反応したのがフランスパンだった。

そばかすの問いにめんどくさいなァ と思いながら答える。


    (ヴァンパイヤ)
『アタシはヴァルーデだ。だから操れる』

「「????
  ????」」

「ヴぁるーでってなんだ??サッチ知ってるか?」

「いや。知らねェよ...?マルコなら知ってるんじゃねェか?」

『マルコ?』

「ああ、マルコはこの船の中で親父の次に物知りなんだぜ!?」

『そっか。とりあえず、ヴァルーデを知らないのにビックリした』


親父の次に物知りはどうでもいいが、
アタシたちの存在を知らない奴がいるのか....。
本当にビックリだ。

そこでアタシはそのマルコとかいう奴に行こうと思うが、疑問に思っている事をアタシは聞く。


『今度はアタシの聞く番だ。ここは何処だ?』

「ここは白ひげ海賊団だぜ!!」


そばかすが元気よく答える。
その反応を見て俺は、ここが好きなんだなァ〜と、思いしらされる。


『(白ひげ海賊団?)
.......じゃァ、なぜアタシはここにいる?』

「だから、それは俺たちが...まァいいや...。
ここにいるのは、俺たちがこの島の施設でお譲ちゃんが水槽で眠ってるのを見て生きてるのかなァ〜、と思って取り出したら生きてたから」

『それでここに連れて来た。と?』

「うん。そう」


フランスパンが答え、コクリと頷いた。
たいして可愛くもないのに......。

アタシは、またしても


『そうか。わかった。ありがとう。
ところで、マルコという奴が何処にいるか知らなか?』


小さく礼を言うと、またも疑問を投げつけられた。


「う〜ん。そういえば、食堂で会った時しか見てねェなァ....」

「ああ、そういえば俺も!
まあ、どうせ自分の部屋にいると思うけど.......」

「確かになァ...!よし!マルコの部屋に案内してやるよ!」

『いや、別に必要ないよ。悪いしね...』

「別にいーよ!!」

『いや、だが...(これ以上何言っても無駄。か)よろしく頼む』


アタシは抵抗をやめ、とりあえずフランスパンの言うとうりにしよう。と、思った。
 
だって。場所知らないし、
こいつ(フランスパン)もう案内する気満々だし。


「んじゃ俺腹減ったから、食堂に行くわ!!」

「おう!!あんま食いすぎんなよ?」

「そら無理だな〜」


そう言うとそばかすは、じゃァな〜と、後ろにいるアタシたちの顔も見ずに、
手をひらひらと振りそのまま真っ直ぐに歩いていった。

そばかすが見えなくなると、フランスパンが
 

「んじゃ、俺たちも行くか!」


アタシの手首を掴み、ぐいぐいとマルコの部屋があるであろう所に歩いていった。


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