【この世を照らす太陽】。

□【この世を照らす太陽】
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『んぅ....どこ、ここ』


我の知ってるタカマガハラじゃない。

一瞬でそうわかった。
タカマガハラは我の納める国。少しの異変にもすぐに気づく。でも、ここは.....異変中の異変!!我にもわからない、どこ。。ここ。。

目の前に広がるのは広大な海だった。
ここは...船?なんで我が船の上なんかに.....


ーキャァッ!!Σ


何がなんだか訳がわからず目の前の広がる海を眺めて状況を掴もうとしていると、船は波に当たりグラリと揺れ足元がふらつき橋に身体を預けコケるのを防いだ。



『ふぅ、危なかった。。ん?...なにこれぇ!?!』
 


手が、身体が!!
タッタッタと船から顔を出して水面に自分を写してみると、そこには銀髪のサラサラフワフワのボブショートヘアからでる2本の狼の耳に黒い目。額に赤い隈取りがあり白と赤中心の着物に狼の尻尾。サクヤと同じくらいか少し上のナイスボディで目がデカく、クリクリした愛らしい娘がそこに写っていた。


ど、どういうこと...?これ。。もう、わけわかんない💦神にもわからない事がこの世にはまだあったなんてね。。ま、オロチ復活とか予想出来なかったから、世の中わからない事ばかり。か💧


『それにしても、どう、なってるの.....???』


あれ、これは世に聞く“誘拐”??
いやいや待て待て待て!!取り合えず思い出せ我!
えーっと、確か常闇ノ皇を倒しウシワカと一緒に箱舟に乗りタカマガハラに戻った...そう!戻ったはず.....なのに、



なに?



これ...。

あれ?我が可笑しいのか?
頭打った?もしや我の知らない間に麻薬をやって記憶が...いやいやいや!なわけあるはずかない!我は神だ!落ちついて、我!ん〜このままジッと悩んでいてもわからなし、取り合えず船内を捜索してみるかな。



『ん〜誰もいないのかな?おーい、誰かいませんかや〜??』
「.....ん?誰だ、テメェ。いつ侵入しやがった!!」
『あ、良かった!誰かいたぁ!えっと、いつからと言われても...💦我にもさっぱり』
「あぁ゛?!ふざけてんのか!!!女ぁ!!」
『キャァッ!!』
「《我らが慈母。アマテラス大神様に手出しはさせません》」
「な?!」
『?!』


ーキィインッッ!
男が腰にぶら下げている刀を抜き、切りかかってくると斬撃を“我の中”から出てきた何者かが弾いた。

シュタッと我の隣に着地したのは、小さな鼠の姿をし我と同じ赤い隈取りをして、その小柄な体格に不釣り合いなデカイ刀を咥え、またまたデカイ刀に不釣り合いな赤い刀の収納?ポケットをぶら下げていた。
この子はまさしく、幾度となく我を助けてくれた



『一閃!!』
「《はい、お怪我はありませんか?我らが慈母》」
『うん、一閃のお陰で大丈夫だよ🎶』
「?!何もんだこいつ!!どっから現れやがった!!それに、なんでそんなデケェ刀を振り回せるんだよ!!」


おっしゃる通り💧
まぁ、一閃を司る断神【タチガミ】だから当たり前?なのかな。



「《この男、どうしますか?うるさいですし、殺りましょうか》」
『待った待った!少し“ここ”について聞きたいから、やめなさい』
「《わかりました》」



一閃を見た事で完全に覇気を無くし、刀を両手で持ちへっぴり腰になって我らを見てる男性に聞いた。



『ねぇ、ここはどこなの?知らない間にここにいたんだけど.....』
「は?何言ってんだテメェ頭おかしい「《やはり今すぐに殺しませんか?我らが慈母》」ひぃい!!」
『一閃落ち着いて💧話が進まないよ。で?どこなの』
「こ、ここは


“新世界”だ」
『しんせかい?何、それ。。?』
「は?!おいおい、何も知らねぇでこの歳までやってきたのか?!」
『いえ、それなりに知ってると思うんだけど...💦』
「はぁ、仕方ねぇなぁ。ついて来いよ」


男性は頭を乱暴に掻き毟り持っていた刀を鞘にしまうと、我に背を向け歩き出した。それを黙ってついていくと“ここ”の事を詳しく教えてくれた。


ー意外と優しい🎶


男が教えてくれたことは、つまり我のいる“ここ”は大海賊時代で、最後の海新世界。そこに仲間のいる海賊船に向かってる小船の上だった。



『なるほど、いろいろありがとう♪わかったよ。このまま船に動向してもいいかな?』
「俺は構わねェが「《我らが慈母!止めておきましょう、海賊だなんて。。得体も知れない人間のいう事は信用なりません》」得体のしれないって、、、海賊だって。だから💧...」
『まー確かに海賊がどういう人かはわからないけど、そう言わないで一閃。この世の事を教えてくれたこの人を、我は信用するよ』
「《ですが....!!💦》」
『それに、我になにかあれば一閃が助けてくれるでしょ?』
「《ッ〜!!...ハァ、わかりました》」
『クスクス、ありがとう。一閃』
「決まったか?なら、大人しく待ってな」


じゃァな。
と手を振り去っていった男性。
あ、そういえば名前なんて言うんだろう...聞くの忘れた💧
まぁ
後で聞くとしようかな🎶

一閃もしぶしぶ承諾したし、海でも見に行こう🎶


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