【罪に犯された者の宿命】。

□【罪の犯されし者の宿命】
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『...今宵は満月。。こういう月夜の時は“何かが”起こりそうじゃのォ。
お主もそう思うじゃろう?ニューゲート
「.........」


ブクブクブクッ....ゴポッ。
スーハースーハー。



『お主を連れて来て早2年にもなるのじゃな...お主の大事な息子達が心配しておるぞ。早く目を覚まさぬか。馬鹿者』
「.........」
『...お主は生きなければならぬ。それが、お主が“犯した罪”への“罪滅ぼし”じゃ。なァに、罪滅ぼし出来るよう儂も手を貸してやろうぞ。光栄に思え。ニューゲート』
「ピクッ.....」
『!?...まだ、ダメなのかの。。もう身体に負った傷は癒えておるというのに、それほど...お主の“中”にある“病”は重症なのか...』



【罪を犯されし者の宿命】



10年以上昔の事。。
あれは頂上決戦の時のことじゃ。
火拳のエースを救出するべく、四皇白ひげ海賊団と麦わらのルフィを筆頭に。海峡のジンベエ・道下のバギー・クロコダイル・革命軍、イワンコフ。(以下省略)
海軍本部。マリフォードに突入した。

儂はその場をモニターで観ておった。
ま、そのようなこと儂の知れた事じゃ。関係ない。
そう。関係ないはずなのじゃが...その時は身体が勝手に動いたのじゃ。

何故なのかは儂も知りたい。何故動いたのか。何故“あんな”真似をしたのか。何故“あの場に行っていしまったのか”分からない事ばかりじゃ。



まず、読者には儂の事を知ってもらわねばならぬな。
儂は四皇の一人。
名はードクガル・D・フォルト。
人間ではなく九尾の狐じゃ。その為か異名は【九尾のフォルト】まァ、そのままじゃな💧
それともう一つ。
儂は雷の能力者じゃ。それ故か【雷光のフォルト】とも呼ばれることがある。
ま、基本【九尾のフォルト】と呼ばれる事が多いがの。
基本傍観者の儂じゃが、時に気分で何をしでかすかわからぬ、それ故に“あの場に行った”と思うのじゃが...儂にもさっぱりじゃ。
狐の儂は人間よりも長生きでな、凡そ1000年は生きる。ま、殺されない限りの。
海賊でもない儂が四皇であることが、異質で海軍に目をつけられておる💦
それに、さっきも言ったが気分屋で知られておる故。
海賊や海軍に害をなす時もあるのじゃ。
その為首には懸賞金70億50000000千万もの大金が掛かっておる。
全く、無粋な話じゃ。ま、別に気にはせぬがな。



そんな儂、こんな儂がじゃ。
何を思ったのか、頂上決戦終盤。
火拳のエースを解放に成功し生きて船に乗せ出向させ、ニューゲートだけがその場に残った時。
儂もその場に行ってしまったのじゃ。


儂もお尋ね者の身。今になってバカじゃとは思うが、その時は何故か当たり前のように行ったのを覚えておるわ。

センゴクの命でじゃろうのォ、マリンフォードから出て居た軍艦に儂は飛び乗り。
正義の門を通るまで息を潜め通るのを待ってから軍艦に乗っている海兵を全滅させたのじゃ。

本当に物好きじゃのォ儂。
っと、いかんいかん。ついつい口を挟みとおなる。儂の悪い癖じゃな♪

マリンフォードが見えた時、向こうも儂の乗っておる軍艦が見えたみたいじゃ。
「援軍がきたぞー!」などとほざきおったわ。バカな者達じゃ。
ま、確かに別の者の援軍じゃがな。ある意味。

海が氷でもう進めぬ状況になり、仕方なく儂は自身を狐火に変わりヒョロ〜リヒョロリと。
戦場の中で薙刀を持ち仁王立ちしておるニューゲートの隣まで行った。

その隣まで移動しておる間。
軍艦から海兵がゾロゾロ出てくるときたいしていた海兵はヒョロリと出てきた鬼火?のような狐火に目が点になっておった。



『さて、久しいのォ。センゴクや』
「あの狐火、やはり貴様か!九尾のフォルト!!」



狐火の姿から、本来の人間の姿に戻りセンゴクを見上げ嘲笑いながら言えば拳を握りしめ言われた。

儂は気分屋じゃから、あまり人前には顔を出さぬのでのォ。若い海兵は名しか聞いた事がなかったのじゃな。

儂を見るなり「あいつが唯一海賊ではなく、一人で四皇にまでのし上がった九尾のフォルト!!?」「なんで四皇がここに!!」などと吠えておる。
ま、儂も何故ここに居るのかと問われれば返答に困るがの。



「気分屋め、生きるのに疲れて死にに来たか!」
『クックック。バカを申すな、センゴク。儂がそのような事をすると思うのかや?』
「おい小娘ェ!邪魔だァ、どけェ!!ここは俺の死に場所だァ。勝手に割り込んでくるんじゃねェ!」
『なんじゃ、ニューゲート。お主に“小娘”呼ばわりされとうない。“お主に死なれては困る”のじゃ』
「...どういう意味だぁ?」
『後で気楽に話そうぞ。取り合えず、この場を離れるのじゃ。ついて参れ!』
「さっきも言ったが、俺ぁ逃げる気はねぇぞぉ!俺ぁ白ひげだぁ!!」
『そのような傷だらけの身体でどうしようと言うのじゃ。馬鹿者が。言ったじゃろ、お主に死なれては困るのじゃ。大人しくついて参れ!』
「っ!...俺をガッカリさせたら容赦しねぇぞお!」



儂が引く気のないことを悟ったのじゃろうか、ニューゲートは引き下がりさっき乗ってきた軍艦に戻ろうとするのじゃが、海兵どもがそれを許さなんだったが。



「逃がすな!かかれー!!」
「数ではこっちが有利だ!一気に叩くんだ!!」
「待て!!!!」
「?!なぜですか?!」
「もう決着はついている。責任は私がとる!これ以上死者を出すことは許さん!!...すぐに重傷者の手当てにかかれ!!」
「は、は!!」



流石じゃなセンゴク。
お主が居てよかった...。
この隙に儂とニューゲートは軍艦にのり、儂の住んでおる島に上陸した。


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