07/06の日記
03:14
帝光バスケ部合宿二日目B
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虹村の声掛けに気付いた赤司は、咀嚼を終えると手にしていた箸を自身の膳へと戻した。
「おはようございます、虹村さん」
「おう」
「おはようございます、虹村先輩……朝から黄瀬くんが騒がしくしてすみません」
「え!?オレっ!?」
「モゴモゴモゴ?(お前以外いねーだろ?)」
「…おい、青峰。食うか喋るか一つに絞れ。口から米飛び出てきてんぞ?」
青峰の食事マナーを注意しながら虹村は自身の空の膳を六人と同じテーブルに置くと、食事を終えた赤司と黒子の隣の席に腰を下ろす。
そして、そのとてもとても恐ろしく爽やかな笑みを浮かべると、その笑みとは裏腹に凄味の効いた声で六人に尋ねた。
「…ところで、さっきコーチから聞いたんだけどな…お前ら、昨日風呂場で監督共々上(のぼ)せて倒れたって?」
「「「「「……」」」」」
唐突な虹村の一言に、赤司を除くメンバーはピシリと固まる。
「まさか着いて早々、珍事件の報告を受けるとは…流石に予想してなかったぜ?」
「い、いや、それにはきちんと理由があってっスね!?」
「あ、あれは監督にも一理問題があるのだよ!」
「合宿一日目に参加出来なかった俺が言うのもなんだが……お前ら、早速ナニやらかしてくれてんだ?」
事と次第によっては、“優しい先輩”の俺でもシバくぞ?
パキ、ポキッと軽く拳を鳴らす“鬼”を前に、ヘルプオーラを発するメンバー達の無言の救助要請を受けた赤司は、なるべく穏便に話を進めようと湯呑に口を付けながら考えた。
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