☆月闇紅縁☆
□Y
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「……暇だなぁ」
【客室】に通されてからも、何時間か経つ。
小さな窓から見ると何時の間にか移動していた間に夜に為っていたらしい。
「そうだ、お母さんに貰った本を読もう」
と、言いつつも部屋の中を見る。
この【客室】机やベット等は無い。
特殊な部屋らしく、外からしか鍵が開けれないらしい。
「……読もう」
貰った『初級魔法書』を表紙を開き、読み始めた。
最後から読んで気が付くと、窓から見ても外は真っ暗。間違いなく真夜中と呼ばれる時間帯だ。
僅かに差し込む月明かりが時間を物語っていた。
「……何時の間に」
もう一度、読もうかな。
そういえば、お兄ちゃんとお姉ちゃん何してるのかな。
後、お母さんとお父さんも心配してるかな。
……してないか。
「――ねぇ」