☆かみたま!☆

□八日目!
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「海、今日はあたしの家に泊まらない?」

『え、……えっと』

「……いやならいやって言って良いわよ?」

『う、ううん! いやじゃないよ。……むしろよろこんで』


――その会話は昨日の夕方の会話だったか。


「ふあぁ」

カーテンの隙間から漏れる光で、朝を知る。

いつも通り、上体を起こして、眼鏡を置いている所に手を伸ばして、いや、伸ばそうとして、止まる。

「――……は?」

何か隣に人が居る。

小柄な自分より一回り大きな体がそこに在る(神田か、猫林位だろうか)。

「……」

――ちょっと、待て、ここは私のベットだ。

私しか居ないはずだ。

まぁ、正確には近くに空が――空?

視界に見えるのはやや赤みがかった金髪。

『ん、おはよー……う?』

目が合った。


その目の色は赤色だった。


『おぉ、ゆなみとしせんがおんなじ! おれ、ねてるあいだにとんで――ない!?』

「――……っ」

うそだろ、マジでか。

『お、おれ、おおきくなってるぅーーー!?!?』

その絶叫が柚菜美の家に響いた。


『あ、れ? そらのこえ? なんで――え?』

海は自分の体を見て固まる。

「うるさいわね。もうちょっと寝かせなさ、い――よ?」

『ね、ねね、ぼく、おおきくなってる……』

「う、そぉ……」

音子の表情が驚きに染まった。
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