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□無葬
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あの日、本当に突然に、別れよ?って言われたところから始まったんだ。
「急にどうしたんだよ」
ジヨンは俺の問いかけにヘラヘラと笑う。
「別にヒョンが嫌いになったとかじゃないから。ヒョンはいつでもすごく素敵な人だよ」
「じゃあ何でそういうこと言うんだ」
不自然につり上がった口元に目が離せなくなる。
「ん、飽きちゃった」
「飽き、た?」
「そう飽きちゃったの」
飽きたってなんだよ
俺は暇潰しか何かだったわけ?
そうだったとしても、俺はお前が愛してたのに。
「ヒョン、楽しかったよ。ありがとう」
「ジヨン!」
小さく手を振って軽やかな動きで部屋を出ていったジヨン。
考えなくっても分かる、もう帰ってこないだろうって。
ここまでが走馬灯のように駆け巡り、パンクしそうになって、ため息をついた。