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□無葬
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ここから、きっともう素面じゃいられなくなって、浴びるように酒を飲んだのだろう。
この惨状を後でどうにかしなければいけないのはしなければいけないのは、百も承知。
でも、ここに居たくない。
そうは言っても行くあてもない。
まだ夜明けが来ていない街は暗く、静かだ。
朝になったら新しいライターでも探しにいこうか。
今まで使っていたのはジヨンからのプレゼントだったのに、どこへやってしまったのだろう。
ペットが飼い主に似るように、物も元々の持ち主に似てしまうのかもしれない
『無葬』
(葬るものすら行方知れず)