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□結社パロ
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俺スンリことVIはまあまあの地方都市に本社を構える会社に勤めている、もちろん表向きは。
見た目はごくふつーうのブラック企業であるこの"クォン株式会社"はただの輸入卸売業者ではない。
裏ではあんまりお付き合いの好ましくない連中方と仲良くしている秘密結社ってわけだ。

裏がメインとは言えど、完璧主義しゃのボス様は表の方でも手を抜くことを許さず、
『稼げるものは稼げ』という無茶ぶりでしかないモットーにより表の方もしっかりお勤めをこなす。

デスクに向かい、いつも通りの作業を淡々とこなしていると俺の携帯端末が震える。

『今すぐ俺の部屋まで来ること』

社長室、もといボスの部屋への呼び出しだ。

一体何がばれたんだろうか
あのとき、クラブで遊んだ費用を経費で落としたことか、いやそれともあの時のアレか?
これ以上想像するのはやめておこう。



ボスの部屋に入ると、予想が外れ、いたって普通の機嫌のボスとご対面となった。


「vi」

「はい」

俺の方を見、書類の束を突きつけてくるのはボス、もとい、いつになく険しい顔の通称GD
俺にとっては・・・ジヨン兄さん。

「仕事だ、詳しいことはその資料を読めば分かる」

「すごい量ですね」

「裏の方だ、お得意様からだが、今回は大仕事になる」

ペラペラと資料をめくり、さっと目を通してげんなりする

「確かにこれは規模が…」

「いつも通り、お前の諜報からだ。ヘマはするな」

「ラジャー」

俺自身が直接出る辺り"いつも通り"とは程遠い。けれど、俺の管轄からのスタート、という意味ならば"いつも通り"だろう。
先に言っておくけど、俺下っ端じゃないからね?
一応これでも諜報部隊の責任者だし、幹部ってことお忘れなく
・・・幹部間の中じゃ一番下だけど。

「相手は厄介なヤツだから警戒は怠るな」

「知ってる相手ですか?」

「・・・昔、色々あった」

へぇー、ジヨン兄さんが嫌そうな顔するってことはよっぽどなんだろうと思う。

「ともかく、分かったらサッサと仕事にかかれ」

「ハーイ、了解」

(もたもたしてると怒られちゃうな)
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