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□存在
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嗚呼苛々する。
どうしてこんなに機嫌が悪いのか自分でも分からない。
理由が分からないから、対処しようが無いし、その事実が俺をもっと苛々させる。

こういう時は何をしても楽しくない。
横になってテレビをつけてもつまらない。
昼間だから飲みにも行けない。
だからといって一人で家で飲む気分じゃない。
誰かを呼ぶことすら面倒だ。

外を歩いてみれば気がまぎれるかと思ったが、それは大間違いだったようで。
道行く人々をぼんやり見ながら、ふらふらさまよう。
細い路地でカップルにぶつかりかけた。
こんな狭い道を腕を組んで歩く神経がおかしいんだ。
不機嫌な俺の目にひるんだ男の方の目を思い出してまた一人で腹を立てる。

「何してるんだろ、俺」

一人で苛々してよく分からないまま色々当たり散らしてる。

なんとも阿呆らしい状況を冷静に把握してしまった。
一気に苛々は沈み、今度は言い知れぬ虚しさが俺を襲う。
首元が寒い。

もうやだ

いい加減に嫌気がさして、家へと足を早める。とんでもない無駄足だ。


虚しくって、こんなにつまんない思いしてるのはきっと世界中で俺だけだろう。
ああつまんない。

ベッドに横になって、天井を見上げる。なんとなく世界がぐるぐる回ってる気がしてくる。

もうこのまま寝てしまおう

寝て起きたら少しはマシかもしれない
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