Main2

□my princess
1ページ/1ページ

ジヨンが足をくじいた?
全治2週間?

この大事な時期にヒドイニュースが飛び込んできたから、あわてて駆けつけた。

きっとおちこんでるだろうから、隠そうとして不機嫌になってるに違いない。
じゃあ、機嫌直してもらうためのスイーツが要るかな。

アイツの性格だから、きっと強がって弱音なんて吐いてくれないから、さらに辛いだろうな。

なんて言葉をかけたらいいんだろう。
そんなことを目まぐるしく考えながら、いざ会ってみると、だ。

「タッピョン来てくれたんだ!」

あれ、機嫌がいい
何でこんなにご機嫌なの?

いや、そりゃあもちろんジヨンはニコニコしてる方が可愛いし、でも澄まし顔もとびきり美人で捨てがたいよ?

「ジヨンが心配だったから」

「うん、ありがと」

本当に、やけに素直。

「タッピョン」

「何?」

「おんぶして欲しいな」

子供みたいに純粋に楽しそうな顔でねだられて断れるわけもなく、俺はそっとジヨンを背負う。
やけに軽いし、俺の首の後ろから回される腕も細い。

ちゃんと食べてるのかな

「ねぇ、タッピョン」

「んー?」

「人にくっつくって安心するね。・・・俺さ、タッピョンにくっつきたくって仕方無かったんだよね、最近。」

「そうなの?」

「うん。」

「じゃあどうしておんぶがいいの?」

「別におんぶがいいっていうんじゃなくて…その、うーん、なんだろ・・・」

上手く言えないのか、適当ににごそうとするけど、こんな可愛いからついついいじめたくなってしまう。

「気になるなー」

ちょっと口角を吊り上げてそう言えば、ちょっと困ったような声が俺をなじる。

「俺だって良く分からないから困ってるのに」

「ま、俺は何だってかまわないよ。そんな風に甘えてくれるの嬉しいし」

「甘えてないよ・・・だって俺怪我してるんだからしょうがないんだよ?」

ああ、そうだね。
本当に誤魔化すの下手だね。
一旦ジヨンを椅子に下ろすと、たちまち不服気な顔に早変わり。
ハイハイ、慌てないで

「よっ、と」

「え、ちょっとタッピョン?!」

「どうして慌てるんだよ?くっついてたいんでしょ?」

「違うってば!こっちは恥ずかしいじゃん!」

「何が嫌なの?"お姫様だっこ"。」

俺、今すっごく意地悪な顔してる。
鏡見なくても分かるよ。

「だから!恥ずかしいんだって!」

顔を真っ赤にして暴れる可愛いジヨン。
そうそうその顔、その顔見たさにいじわるしたくなる。

「んー?何て言ったの?暴れるからよく聞こえ無かったよ?」

「もういいよ!」

あら、うーっとうなって顔をうずめちゃった。

ねえねえジヨン。
俺の意地悪な顔けっこう好きじゃない?違う?

「ごめんごめん、からかいすぎた」

「恥ずかしくて死ぬかと思った!」

「そしたらキスして起こさなきゃね」

ちゅっと軽く響くリップ音

悔しそうに上目づかいで俺を睨んでジヨンが一言

「この…色男…!」

ありがとう、褒め言葉だよ

『my princess』

(でも俺は、お姫様第一主義だからね?)

(ねぇ、俺以外にそういうことしないでよ?俺だけの王子様でしょ?)

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ