longstory

□第1話
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「うわっ!」



俺はどんだけ寝ていたのだろうか?

屋上に来たばっかりのころは
真上にあった太陽が
少し傾いていた。


目の前には知らぬ女の子が
申し訳なさそうに
俺のことをみていた。






ブレザー…ということは
高校生だろうか。



うちの学校は中学の生徒は
セーラーと学ラン。
高校はブレザーなのだ。





その女は言った。


「起こしてすまない。
まさか人がいるなんて…。
しかも、中坊じゃないか。」



「あー、いや、大丈夫っすよ。
さぼってたら寝ちゃって…。
あのー、いま何時間目っすか?」



「はぁ⁈
もうとっくに授業はおわってるぞ。
また、中坊がなんで高校の校舎にいるんだ?」



「まじっすか⁉
こりゃ明日、説教だな。めんどくせー。

中学の校舎じゃセンコーに
みつかりかねないんで(笑)」




「お前変なやつだな」


その女の子はクスッと
笑った。



きつそうな見た目とは
裏腹に優しく笑うもんだから不覚にも
どきりとしてしまう。




床におかれたスケッチブックをみて言う。


「えーっと、先輩は部活っすか?」


「テマリだ。
呼び捨てでかまわないし
敬語じゃなくていい。」





「じゃあ…テマリは部活?」


「あぁ、テニス部と美術部にはいっていてな。
今日はテニス部がやすみだから
美術部のほうに顔だしてるんだ。


で、お前の名は?」




「中学の1年B組の奈良シカマルだ。」



「1年Bか!!
じゃあ、あたしの弟と同じクラスだな。
我愛羅っていうんだ!
あの子は人見知りだから
なかよくしてやってな。」



テマリはそう言って嬉しそうに
言った。


どうやらかなりの弟好きなようだ。





それにしても、我愛羅の姉か…

あんま似てないから気づかなかったぜ。
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