TOW3
□第三章(ディセンダー。救世主たるものの宿命)
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「あ…ねぇ。一つ良いかな?」
「?…うん。」
「ありがとう。実はね…迎え入れたい人が居るの。…でもなかなか連絡がないからちょっと心配で…最後に連絡があったのはカダイフ砂漠だったんだけど」
「じゃあカダイフ砂漠に居る可能性が高いって訳ね?」
「うん。……良い…かな?」
「お、なんかただならん空気を感じるがまーた悪徳な手口か?」
「違うわよ…正式な依頼よ…私個人からの。」
「なんでぇ…あのおっさんまだ連絡ねぇのか。」
「うん…」
「だから迎えに行けとな?…気を付けろよ?…あのおっさん見境がなくなる時あるからな。」
「あはは特にセレスみたいな子はね…でもあなたに行って欲しいの。」
「依頼なら行くよ。…スパーダとアンジュにとって大切な人なんでしょ?」
「うーん…仲間…かな?」
「まああのおっさんは傭兵稼業で生きてるからな。」
「…」
「じゃあ…行ってらっしゃい」
カダイフ砂漠
「……ふぅ」
「おいお前」
「?」
「ここはガキの来るところじゃない。帰るんだ。」
「……」
『特徴?そうね…貴女が行けば必ずガキって言うと思うの』
『いや…思うじゃなく確実にな』
『ガキ…なんか引っ掛かるけど…わかった』
(うわ…うっざ。…でもこいつがアンジュの言ってた人ね)
「わかったら帰れ。ここはガキの遊び場じゃないんだ。……干からびるぞ」
「?あ…」
そのまま姿を消した謎の男性。私は構わず後を追っていった
オアシス
「ちっ…まさかここまで手強いとはな」
「……」
「ん?…またお前か。どうした…かまってやる時間はないぞ。さて、そろそろアンジュに報告に」
「…やっぱりあんたがリカルドね」
「?…俺を知ってるのか。その前になぜ呼び捨てだ」
「私はアドリビトムの者。アンジュの依頼であなたを迎いに来た。……それから…身長が低いからってガキ扱いしないで」
「…お前がアドリビトムの者?…セレーナの奴こんな小さいガキを雇う施設を作ったのか?」
「(ブチ)…いつか殺す」
「ん?なんか言ったか。…とりあえずギルドに案内してくれ」
バンエルティア号ホール
「…リカルドさん。無事だったのね?」
「なんだセレーナ。元々お前が雇ったんだろ。」
「うわ…相変わらずムカつくしゃべり方」
「ちょイリア」
「ずいぶん遅い到着だなぁ。ヒーロー気取りか?」
「スパーダ」
「ほぉ…相変わらず口の悪い奴等だな」
「まあまあじゃれるのはここまでよお疲れ様。」
(ねぇアンジュ…私あいつ嫌い)
(あはは…やっぱり嫌われたね…別に悪気がある訳じゃないんだけどね…)
「部屋を用意してくれ。…こいつらと別の部屋で頼む」
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「ソーサラーリングの効力を上げに」