TOW3

□第四章(侵食される世界)
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「不埒な悪漢を倒せ」


バルバトスを相手に古傷を開くだけに終わったセレス。そして午後のバンエルティア号の甲板に一人佇む少女がいた


セレス
「……日が当たった世界樹って綺麗。……ん…うΣ


突如彼女の体に激痛が走る。ジルディアのキバが現れてから頻繁に体全体に激痛が走る様になっていた。


セレス
「…く………はぁ…はぁ……収まった………あなたも痛いの?『世界樹』…」


翌日


カノンノ
「おはよう


セレス
「うん…おはよう…」


カノンノ
「…?」


カノンノはいつも笑顔で振り撒くが…最近のセレスは明らかにおかしいと感じていた。


ホール


ロックス
「アンジュ様…セレス様は?」


アンジュ
「えっ?あの子なら今依頼に行ってるわよ?どうかしたの?」


ロックス
「はい…皆さんが作ってくれる料理がありますよね」


アンジュ
「えぇ」


ロックス
「…食べてないんです」


アンジュ
「…?誰が?」


ロックス
「セレス様です」


アンジュ
「えっそれ…本当なの

ロックス
「はい…今までなかったので…あのジルディアのキバが現れてからです」


アンジュ
「嘘……どうして」


ロックス
「わかりません…」


アンジュ
「……なにが起こってるの」

アンジュは衝撃の事実を聞いて驚いてしまった。


霊峰アブソール


セレス
「不埒な悪漢?…なんだか良く分かんないや。とりあえず悪さをしてる人を叩くのね。」


奥に進むと


「おいこっちには居ないのか


「居ねぇよくそ…撒かれたか?…もう少し探そう」

「あぁ


クロエ
「…ふぅ…なんとか巻いたか。Σ


セレス
「…ん?……誰かに見られてたような……?気のせいかな」


クロエ
「あの者はもう居ないぞ。お前もあいつらの仲間だな奥まで追いやって正解だったな」


セレス
「…ん?」


クロエ
「なお…女だと…いや…指揮を取るのは女でも出来る……いや…まてまて……」


セレス
「なに?…なんでぶつぶつ言ってるの?」


クロエ
「えーい不埒な奴め覚悟しろ


セレス
「え


キン


クロエ
「やるなさすがあの者どもを指揮するだけはある。」


セレス
「……?」


クロエ
「なにをとぼけている。女とて不埒な事をしているのには変わりはない。さぁ。もう一本抜くのだな。お前は二刀流だろ。なぜ抜かない」


セレス
「……あなたの剣。軽い」


ギィン


クロエ
「な


セレス
「……それにあなたは誤解している。私はここに依頼として来てるの」


クロエ
「え?…ってちょっと待て…もしかして私の勘違いか?…Σすまない


セレス
「いや良いよ。さて、あなたが倒したのなら後は様はないわ。」


クロエ
「あ待ってくれ…行ってしまった……?鳩?……セネルか。…………なるほどな。バンエルティア号とやらに来てくれか。行くとしようかな」


バンエルティア号


ホール


アンジュ
「お疲れ様。どうだった?」

セレス
「…ん?私が目的の場所についた時には既に倒されてたよ。…まぁ、女の子に襲われたけど」


アンジュ
「えっ


クロエ
「おお…ここがバンエルティア号か。広いな……?ああなたは


セレス
「…?…後を着けて来たの?…まだ狙ってるなら次は容赦しないわ」


クロエ
「えっいや違うセネルから呼ばれて……」


セネル
「クロエ?お前まさかとは思うがセレスに襲い掛かった訳じゃないよな?」

クロエ
「えっ……すまない……あなたを不埒な奴らの仲間かと…」


セネル
「はぁ…やっぱりか。…って事はお前の勘違いだったな。セレスはアドリビトムのメンバー。つまり俺達の仲間だ。」


クロエ
「う…そうだったのか………本当にすまない…


セネル
「お…?」


セレス
「………」


アンジュ
「えぇちょっと


クロエ
嘘だろ?私の勘違いだよ


クロエに剣を向けたまま無言で睨み付けているセレス


セネル
「…お前こいつになにをしたんだ


クロエ
「えぇ出来れば助けて欲しい…かな?」


セレス
「…これで五分五分だよ。本気で斬る訳ないでしょ?それに…ほら」


クロエ
「…?あ」


剣の先端がない剣を向けていたのだ


セレス
「これでわかった?…もう一本は折れてる。…でも二本とも無理ね。あなたの剣を弾いた時には刃零れしてたわ。…さて、変え時ね。…私はセレス。あなたは?」


クロエ
「え?クロエ・ヴァレンスです…」


セレス
「そ。よろしくね。さて…アンジュ。お金」


アンジュ
「えっ依頼の報酬ね…はい


セレス
「ん。」


アンジュ
「…あ


セネル
「…?」


アンジュ
「お金すられてる


セネル
「あ


アンジュ
「そうだった盗賊の知恵もあったんだプロ並みね……はぁ…まぁあの子なら別に良いわ。」


セネル
「とことん甘いなあいつには」


クロエ
「えっ?えっ


セネル
「驚き過ぎだ良く報酬と一緒にアンジュから金を奪い取ってるんだよ。まぁ日常茶飯事だから気にするな」


クロエ
「い良いのか


セネル
「あぁ。アンジュも満更ではないんだろう?」


アンジュ
「え…バレてたの…」


ウィル
「おい


こうしてクロエはアドリビトムに加入した。アンジュは金をセレスから奪い取られてしまったが後にちゃんと返している。だからアンジュは許しているんだろう。


「世界に向けられた牙」


――――――――――――あとがき。


オリジナル要素になってしまいましたね。
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