HTF
□二つ星
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イーヒッヒッヒッヒッ。
今度こそ、あのネックレスを奪ってやるぜ。
「兄貴、声出すなようっせーっての」
小声でリフティが言ってきやがった。
チッ、お前だってうるせ―よバカ野郎。
時刻は深夜1時半。この頃になってくるとさすがにあたりも人気が少なくなってくる。今が絶好のチャンスだ。
さて、これから一先ず裏口から侵入、監視員を始末して…。
「ん?そういえば、どうやって監視員片づけようか」
前回はそんなに人数がいなかったから気絶させることで入ったが、今回はきっと人員を増やしているはず。あー、これ考えて無かったわ。どうしよ。
「馬鹿兄貴はきっとこ―なるだろうと思ってあらかじめ病院から盗んできたこれが役に立つな。クロロホルム」
「誰が馬鹿だよ!…って、なんだその…黒…なんとか」
「黒じゃねーよ、薬だって。これかがせたら監視員でもイチコロだから」
こんなものもわかんねーのかよ、と馬鹿にしてきた。
くそっ、なんか悔しい。
「じゃ、入るぞ」
俺らはガスマスクをしてくろろ……薬をしみこませた布を持って裏口へと忍び込んだ。