悪食少女の非日常

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「ぺチュ、私すこし外に出てくる。敷地内に入るから。ちょっと…気持ちを整理したいの」

「わかってる、大丈夫よ。待ってるから」

ペチュニアは今どんな顔をしているのかしら。でもきっと私は今酷い顔をしているから見る事なんて出来なかった。

一人ゆっくりと玄関を出た。

「どうすればいいのかな、なんで私は何もできないんだろう…」

きっと私が子供たちを探しに行っても足手まといになる。キルちゃんの件についてなんかはなおさら。
そんな自分がふがいない。

一人ただそとに立って考えていたところ、後ろから誰かが走ってくる音が聞こえた。

「ギグルスさん…?」

キルちゃんだった。さっきまでのふわふわとした雰囲気がみられないところをみると、また何かあったのかもしれない。

「キルちゃん…私どうすればいいの?私には何もできない。キルちゃんを守る事も、子供たちを助ける事も、何もできないよ…」

「…ギグルスさんにはここにいてほしい、です。そしたら、私にも、連れ去られた子にも帰る場所、あるですから」

その言葉に顔をあげると、ふわり、と笑ったキルちゃんがいた。
やだ、また泣きそうになってる。

「ここで待っててください。絶対に私も、連れ去られた子もここに帰ってきます…待っててください」

ぎゅっとすこしの間抱きしめられたかと思うと、すぐにキルちゃんは離れて瞬く間に走り去ってしまった。

跡から何人かの足音が聞こえてくる。

「ギグルス!お前キルがここ通ったの見たろ?」

…いうべき、よね。一人じゃ危ないもの。

「行っちゃった」

「ちょっとまて、なんで留めなかったんだ!!」

「ランピー、私には止められなかったのよ」

力の差っていうのもあるけれど、それ以外のところでも。

「…そうか」

納得しきれていないようだけれど、一応はうなずいてくれた。

私はただ、キルちゃんが3人を連れて帰ってきてくれるのを願うばかり。
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