囲碁部は只今活動中!

□聞こえなければそれでいい
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「そういえばさ、好江大附って、そんなに囲碁つよかったっけ」

名前は聞いた事あるけれど、強豪校というほどでもなかった気がする。

「結構強かったはず。まぁ、頭いい奴ぞろいだからか…それにしたって、綾川に比べたらそうでもないけどね」

綾川か。確かにあそこは強いって聞いた。
が多くプロ棋士になってるとか。

でもちょっと待て

「卒業してからじゃ棋院に入れなくないか?たしか12歳くらいまでじゃないと資格取れないはずだし」

しかも棋院に入ればアマの大会には出られないって聞いたことがある。
どうやってプロになるんだろう。

「ほら、外部からも受験できるだろ?酔狂っていえばそうだけれどそういう変わったやつらが多いのさ」

「酔狂…」

相変わらず口が悪い。

「幸輝相変わらずなのな。薫、組み合わせ見たか?」

和人が髪を持ってやってきた。珍しい、サッカーしたいってぼやいてないなんて。

「いや、まだだよ」

そういえば、見忘れてた。

「安定の、幸輝が一。で、なんか隆二がその日行けないらしくて二が薫、三が俺な」

「隆二、骨折治ってないもんな。自業自得だけど仕方ないよね」

幸輝の言う通りかもしれないけれど…でもそれだけじゃないんだよな。あれほど運悪いんだ、少し残念ではある。

「僕そんなに強くないのに大丈夫かな…隆二居れば良かったのに」

僕なんかより隆二の方が断然強い。

「いい機会じゃん、強い奴らと対局して強くなればいいじゃん」

そりゃそうだけれど…

「まぁ、おかげで俺はぎりぎり好江と対局できるようになったし、俺はよかったけどなー」

そっか、3人しか出られないんだっけ。和人としては嬉しいか。

「でもって、先輩より強くなっていつか綾川のやつらをぶっ潰そうぜっ!」

「ちょ、和人それは言い過ぎじゃあ…」

「別にいいんじゃないか?本人たちが知らなければどれだけ言っても同じだろ。薫は気にしすぎなんだ。むしろ先輩であっても潰す気じゃないと強くなれないんじゃない?」

「幸輝はそりゃそれができるだろうよ」

幸輝ならやりかねないから怖いっちゃ。

「おーい、2年は集まってくれー!練習試合について話すぞーー!」

佐伯先輩が呼んできた。
何だろうか?もう話は終わったんじゃなかったっけ。

部長に言われたら仕方がないので僕らは盤を片づけて部長のもとへと行った。

※棋院…囲碁の専門家で構成する団体の事。
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