悪食少女の非日常
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「さ、先ほどは突き飛ばしたりしてすみませんでした・・・。」
「いえ、しょうがないことです。気にしてませんよ」
モールとキルはおれそっちのけで話し始めた。
まぁ、別にいいんだけどな。
それより俺は早くさっきえぐられた傷の手当てをしないと。
もうすでに床は赤く染まっている。
俺が包帯を巻き始めるとそれに気がついたキルが話しかけてきた。
「大丈夫ですか?ごめんなさい、傷つけてしまって・・・」
「大丈夫。こんなのすぐ直る」
…たぶん。
そう言って笑って見せたがキルの表情は暗い。
迷っているようなそぶりをして、キルは言った。
「私、皆さんに言えてない事があるんです・・・。言っても、怖がりませんか?」
恐る恐る言ってくるキルに俺は言ってみろ、と目で合図する。
「私、
人を食べるんですよ」