悪食少女の非日常
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キルとケーキを食べた翌日、早朝から電話がかかってきた。
朝っぱらから誰なんだ、すげー眠いってのに。
「・・・もしもし」
「ランピーさんランピーさん!私です、キルです!!」
キルか・・・やけにあせってるな。
「えっと、昨夜、泥棒が家に侵入してきたので思わず食べてしまいましてっ!」
「思わずなのか」
なんだ思わずって。そんな思わずがあってたまるか。
・・・泥棒ってことは、あの双子か。
ちょっと憐れ。
「そうです、それで、今家に死体が転がってる状態なので片づけるの手伝ってほしーなー、って」
うわーいやだ。
「いやかもしれないですけど、頼れる人が他にいなくて・・・だめですか?」
「・・・わかった、今行くから待ってろ」
しょうがない、あんなに頼まれたら行くしかない、か。
キルの知り合いってのも少ないしなぁ。
俺が家に着くと、待ってましたとばかりにキルが玄関から顔を出した。
中に入るといきなり死体が見える。
うわぁ、内臓出てるし、食い散らかしてある。
同じような死体が寝室にもあった。
その両方を片づけて俺は急いで家に帰った。
我ながらあれを見てよく冷静でいられたと思う。
・・・今度礼をさせよう。大人げないって言われようが関係ない。
そう固く決心した俺であった。