悪食少女の非日常
□幕間1
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キルらしい。
”みんな笑顔で幸せに”
そんなこと、あんまり思ったことなかったような気がする。
・・・俺も、まだまだこんな子供に教えられる事があるなんて思わなかったな。
情けなくもあり、同時にキルの将来を楽しみにも思う。
「ランピーさん・・・?」
「あ、すまん」
キルが心配そうに顔を覗き込んでいた。
もしかしたら、いつかこいつは本当に“夢”を現実に出来るかもしれない。
なんて思いながら、俺はいつものごとく、キルの黒髪をなでてやった。
風が吹き、キルの髪が乱れる。
そろそろ俺らも、この町も、変わっていく時なのかもしれない。