悪食少女の非日常
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幸運にも、公園には誰もいなかった。
私はベンチにキルと座った。
・・・どうやら、歩いているうちに少し落ち着いたらしい。
服の袖で涙をぬぐっていた。
「何があったか、教えてくれるかい?」
「あ、あの・・・言っても、怒りませんか・・・?」
「もちろんだよ」
その言葉に安心したのか、ゆっくり、話してくれた。
「私の目の前に、前に町の人を殺して言った犯人が現れたんです・・・」
「それで、太刀のようなものをだして小さな子供を切ろうとしていたので、その子を逃げさせて失神させたんです・・・助けたい一心で」
すごいじゃないか。私が助けるべきだったところを、よくやったじゃないか。
小さいのに、ありえないほどに強い。
それの中に、怒る理由などあろうか?
しかし、その後に続いた言葉は私の予想をはるかに超えたものだった。
「そのあと、どうしても、おさえられなくて・・・その人を食べたんです」
・・・え?