悪食少女の非日常
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キルちゃんトペチュニアを起こして、荒らされていない部屋へ移動する。
彼はゆっくりと話し始めた。
「あなた方も判っているかもしれませんが、今、町の外から軍隊が送られてきています。その中にはなかなか死ぬことのない、私たちさえも永遠の死へといざなってしまうような武器を持つ者もいると聞いています」
「そんなっ、どうして・・・」
私たちは寿命でしか死ぬことはない。
そう思っていたのに・・・
「・・・」
キルちゃんがうつむいた。
何が思い詰めたような表情。
「キルちゃん、どうがしたの?」
ペチュニアが心配そうに聞く。
「・・・私のせいかもしれません。私がっ・・・ここに来たからっ・・・!!」
涙をためて後ろを向いた。
「キルさん・・・あなたのせいではないと思います。だから、泣かないでください」
フリッピー君が優しく声をかける。
「昨日、私の所属している町の軍から情報が来たのです。敵は少人数でここを探していたのだそうです。決してあなたのせいではありません、安心してください」
「ほら、フリッピー君・・・あぁ、言ってなかったね、彼はフリッピー君というのだけど、彼もそう言っているし、元気出して?」
私が肩を持つと、涙を拭いて、また顔をあげてくれた。
「あ、ありがとうございます・・・」
そしてへにゃりと笑顔を見せた。