悪食少女の非日常
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「本当に無事でよかった。数人ほど既にここに集まって来てるよ」
スニフはいつものごとく白衣を着ていた。まったく、それ以外の服でいることなんて、ディドのサイン会くらいでしかないんだから…。
「あ、あの、すにふさん。私はキル…と、言います。宜しくお願いします」
キルちゃん、なんだかんだでスニフと初対面なんだった。ちょっと緊張気味なところがかわいらしいわ…。
「君がキルちゃんだったんだね。僕はスニッフルズ。スニフとみんなはよんでるよ。たまに君の話は聞いていたんだ。ここは中心部からちょっと遠いし、挨拶に行けばよかったんだけどね…。とにかく、よろしくね」
そういって握手をする二人をみて何となくほほえましくなる。もっと平和な頃だったらよかったのだけれど。
…この町、平和だった頃ってあったかしら。
部屋の奥に先に入ってみる。奥にはたしかに何人かの人たちが集まっていた。
知り合いばかりで少し安心する。
ペチュニアにディスコさん、マイム、ポップとカブの親子もいるみたい。
「ギグルスじゃないのっ!!よかった、心配したのよ?あのあたりに襲撃があったって聞いて気が気じゃ無かったわ…」
「あぁ、ペチュニア…。怖かった…私、家で避難しようか悩んできたときに兵士がやって来たの。キルちゃんがそのとき来てくれたわ」
「キルちゃん!?来てるの?早くそれを言ってよ!!」
どこにいるの、と彼女は目を輝かせて辺りを見回している。そういえば、キルちゃんはどこへ行ったのかしら。
ペチュニアが心配だったから急いでこっちに来てしまったから連れてくるのを忘れてた。仲間には、手を出さないと思うから大丈夫…よね。
「ぺチュニア、ちょっと待ってて、探してくるから」
何か言いたげな顔、というより、私もいきたいといった雰囲気を全身から醸し出してアピールしているペチュニアを置いて部屋を出た。