短編

□不意討ちな君
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今日の特訓も終えてトラックの荷台で休むメンバー。
セナはヒル魔の横に寝ている。隣にいるだけでドキドキしている様子は隠しているようでもヒル魔にはバレバレである。そんな中モン太は、

「地獄の底からはい上がってきたぜ!」

と何かしている。進に言うセリフの練習らしい。
気が早いとか早くないとかセナと会話をしていると

「反対ブロックはちゃんと王城来るに決まってるしな!」

とモン太はあろうことかヒル魔のノートパソコンにペンで線を書いていったのだ。
口をあんぐりと開けて驚くセナに対して無表情のヒル魔。
そして案の定銃を乱射されてしまったのだ。

ヒル魔はやはり怒らせてはいけないなと思いながら、セナは起き上がり二人でパソコンを綺麗にしていく。
そんな中、戸叶達の会話が聞こえてくる。王城の事らしい。セナは進が言った"決勝で待つ"という言葉を思い出す。
強くならないと。進さんだって強くなってるんだ!と意気込んだ。


そろそろ寝っかな〜と言う黒木を皮切りに、俺も寝るかな。とか言いながら寝の体勢に入っていくモン太や戸叶。
セナも寝ようと横になった。そして、これぐらいは大丈夫だよね?と自分に言い聞かせるように呟き意を決して隣にいるヒル魔のほうをに寝返りを打つと

「お休みなさい、ヒル魔さん。」

と恥ずかしそうに言い、直ぐにタオルケットを頭までかぶってしまった。
当のヒル魔はセナからそんな事を言われると思ってなかったし何よりあんな顔をして言うものだから呆けた顔をしていた。

全くいつも不意討ちで可愛いことしてくれるな。と我にかえってヒル魔は苦笑した。

よく寝ろよ、セナ。

と愛しい恋人に心中で囁き眠りについた。
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