Red×Black

□4 * 恋とか愛とか
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家に着く頃、黒子の頬の赤みはようやく引いていた。


「ずいぶん長く買い物しましたね」


時計を見ると、もう15時を回っていた。


「ああ..疲れたな」


「晩ご飯の支度、してきますね」


「もう支度するのか?早いな」


「今日は下ごしらえからしっかりやってみようかと」


..もっとも、何かしてないと今夜の事を考えてしまって居ても立ってもいられないだけだが。


赤司と付き合い始めたのは最近の事ではないため、何回か行為に至ったことはある。


でも、やはりこういうことは慣れない。


赤司の手の動きや自分の乱れた姿を思い出すたびに顔が熱くなる。


「..っ」


ぴりり、と下半身が疼くのを感じ、慌てて準備に取り掛かった。









準備を終えてリビングに戻ると、赤司の姿は無かった。


時間は17時を回っていた。


「?」


辺りを見回すと、風呂場からシャワーの音が聞こえてきた。


(なんだ、お風呂入ってたんですか


赤司くんがお風呂から出たら18時くらいですかね..そしたら早めに晩ご飯にしちゃいましょうか)








「..ヤ、テツヤ」


「ん..あかしく..」


「お前こんなところで寝て..風邪引くぞ」


どうやら赤司を待ってる間に眠ってしまったらしい。


むく、と体を起こす。


「あっ、晩ご飯」


「準備はすませておいた」


えっ、と声を上げてテーブルに目を移すと、そこには自分が準備するはずだったものが並べてあった。


「食べようか」


ふふ、と赤司はいつものように薄く笑みを浮かべた。








その後逃げるように風呂場へ向かっていった黒子の背中を見つめながら、赤司も赤司で落ち着きが無かった。


――早くテツヤを自分だけのものにしてしまいたい。


そんな彼らしい独占欲に押されて、赤司
は落ち着いてその場に座っていられなかった。





その頃、黒子は考えるのをやめて湯船に顔を沈めていた。


..気にしたら負けです、赤司くんに変な子だと思われちゃいます..


そんな事を考えながらぶるる、と頭を振って水気を飛ばしながら洋服を着る。


風呂場から出ると、そこには近くで待ち構えていたのであろう赤司がこちらに歩み寄ってきた。


「えと、あの、赤司く――!?」


赤司は黒子を壁に追い込むと、じっと黒子を見つめながら、世に言う壁ドンした。


「あ..あの、」


「黙れ」


えっ..この体勢にしておいて黙れは無いでしょう、何て言おうものなら何をされるか分からないので黙る。


風呂上りで頬を紅潮させて上目遣いで自分を見てくる黒子を見た赤司は、ぷっつんと理性の糸を切らせた。


「――悪い、我慢の限界だ」


赤司はそう言うと昼間同様勢いよく黒子に唇を重ねた。


「はう、ん」


黒子から弱弱しい声が漏れれば、赤司は無理やり舌をねじ込む。


既に涙目になって抵抗しようとする黒子を床に押し倒して、夢中で黒子の口内を犯した。


舌を弄ばれるように絡ませられれば黒子は堪らずびくん、と肩を揺らす。


「あ..っふ、」


「んッ..」


するすると黒子の着替えたばかりのTシャツに赤司の手が入ってくる。


それだけで芯を持った胸の突起は赤司に摘まれたり撫で回されたりすれば更に硬さを増した。


「あッ、赤司く..んッ..」


下半身がじりじりと痺れるようにして触ってもらうのを待っているのが赤司にも分かった。


「..テツヤも欲張りだな」


そう言えばズボンの上から黒子の下腹部をぎゅ、と握る。


「っふあ..ぁ..ッ」


先程の何倍にもなるその快感にたまらず嬌声を上げる。


握られたり離されたりを繰り返した黒子のそれは、もうだいぶ膨らんでいた。


「や、赤司く..い、イく、」


「まだ直に触っても無いのに?」


意地悪に笑うと赤司はズボンの中に手を入れた。


「っっ..あ、んッ..!」


もう片方の手で黒子のズボンを下着ごと下ろしながら、片手で黒子の自身を擦ったり握ったりを繰り返す。


先端から溢れて出てくる白濁液をぺろりと舐め取ると、それはびくびくんと跳ねる。


黒子は恥ずかしさからか負けじと赤司のズボンに手を掛ける。


素早く引きおろして赤司のそれに触れると、小さく反応するのが見て取れた。


「んッ」


軽くキスすると、赤司は一瞬快楽に顔を歪めた。


それに気をよくして、赤司の自身にしゃぶりつく。


「っ、あ」


びくびくと痙攣するそれを舐めたり吸ったりと少ない知識で悦ばせようと懸命になる黒子が、赤司は愛おしくて仕方なかった。


力の抜ける腰に鞭打って黒子を力ずくで押し倒す。


四つんばいのような体勢にさせると、赤司は黒子の尻のある一点に指を添えた。


そろそろと慣らしにかかる。


容赦なく2本同時に入ってきたその異物感に、黒子ははしたなく声を上げる。


「い、たッ..!」


ぐちゅり、と水音を響かせて中を掻き乱しながら、黒子の首筋を舐める。


「はうッ、ん..」










赤司はどこで覚えたのか、慣らし方がとても上手かった。


指だけで黒子の敏感なところを探し当て、そこばかりを掠めた。


「ッあ――っ..!」


赤司がそこを強く掠めた時、黒子の自身からは激しく白濁液が飛び出した。


「..もうイったのか」


くすくすと笑いながら赤司は激しく中を荒らしていく。


黒子の敏感になった下半身は、それでもどこか物足りなさそうに疼く。


『あかしく、もう、挿れ、』


口では言わないが、黒子は目でそう訴えた。


「テツヤは目で強請るのが上手いな」


赤司のそれもそのときを待っていたかのように最高潮に膨らんでいた。


ぐ、と自身を結合部分になるであろう場所に押し当てると、黒子は拒否することなく中に入れることを許した。


「ふ、ッ..緩いな、そんなに僕のが欲しかったのか」


「違..!」


口ではそう言うものの、やはり体は正直である。


奥まで侵入してくるそれに、黒子の体は悦んだように震えていた。


無意識のうちに自分から腰を浮かせて受け入れる黒子に興奮したのか、赤司は腰を打ちつけ始める。


「あッ、ひあっ、〜ッッ」


肉がぶつかるたびに結合部分は感度を増していく。


「テツ、ヤ..ッ、出すぞ、」


言うが早いか赤司は強く腰を動かして、黒子の中に欲を放った。


「っ..あ、あぁッ..」






















「..腰が痛いです」


「そりゃあ抜かずの3発は、な..僕もちょっと疲れたよ」


「..でも、たまには良いですね」


「随分淫乱になったもんだな」


そんなことありません!と言い返そうにも、無駄な体力を消費したくないために代わりに溜め息で返す。


「..もうすぐ朝です、眠いです」


「..明日は2人で休むか」


「赤司くんが自分からサボりを提案するなんて珍しいですね」


「..テツヤの体のことを考えてだろう」


「ふふ、有難うございます」


そう言って黒子は布団を被る。


「テツヤ」


不意に自分の名前を呼ばれ、ちらりと顔を出すと、赤司は黒子の瞼にキスを落とした。


「愛してるよ」


「..はい、僕も赤司くんを愛してます」


そう言って静かに寝息を立て始める黒子の額に、赤司はもう一度キスをした。










fin.

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