ジルオール部屋
□月光の受難(セラ&地図主)
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月光の受難
「はじめは…半ば義務感だったな…親友の妹だから、と…足手まといにしかならんだろうが、まぁ半人前程度になるくらいまでは、と…あんな事が起きるまでは………(汗)
『わ〜い♪また成功しちゃいました〜♪』
「すげぇ!!これで何回目だよ!?」
「とんでもねぇ嬢ちゃんだなぁオイ(笑)」
さして広くもないエンシャントの冒険者ギルドの中が人だかりで埋まっている。原因は…さっきから小一時間エンシャントギルド内にある魔法の宝箱…中に金を入れて、解錠に成功したら倍になって戻ってくる、別名魔性の宝箱…に挑戦し続けている少女だ。初心者は100ギアからしか賭けられないのだが…今やアイツの所持金はそろそろ10万ギアに届こうかとしている…(汗)
最初は止めようとしたんだ…アレはどう考えても初心者がやったら破産間違いなしな代物…のはずだったんだが…(汗)
『大丈夫ですよ〜♪これでも解錠の腕はロイ兄様にも誉められてたんですよ〜♪』
「チッ…勝手にしろ!!所持金が無くなっても知らんからな!!」
そして、今に至る、ってワケだ…何で俺とさして変わらないDEX(←マイティブロウ成長なので結構低い)でレベル6を平然とクリア出来るんだよ…(汗)
「………そのくらいにしておけ…十分過ぎるくらいだ。鍛冶屋に行くからついてこい。武器の鍛え方を教えてやる」
ギャラリーにタチの悪そうな輩がちらほら混じりだしたのに気付いて慌ててヘレネーに声をかける。とたんにブーイングが上がるが知った事じゃない、一睨みして黙らせてからヘレネーを連れて外に出ると…
「おう!!ちょいと待ちな!!」
『ほえ?何かご用ですか〜?』
あっという間に囲まれた。と言うかヘレネー!!いちいち律儀に返事しなくていい!!
「大人しく懐の金を渡しな!!さもなきゃ痛い目にあうぜぇ!?」
ひのふの…10人か。俺一人なら軽く蹴散らしてやるんだが…チッ、足手まといがいる現状だとちとキツいか…ん?
『え〜と…つまり貴方達は強盗さんなんですね〜?』
ズルベシャッ×11
「どこからどう見てもそれしかないだろうが!!筋金入りのバカかお前は!!」
『ひど〜いっ!!バカって言う方がバカなんですよ〜っ!!』
ロイよ…お前は妹にどんな教育をしてたんだ…(汗)お前に親友と呼ばれた事が俺の誇りの一つだったが…正直親友を辞めたくなったぞ…(汗)