終焉ノ栞

□微糖チョコレート
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2月14日

いつも通り僕とA弥は雑談をしながら下校していた。

歩き出してから数分……A弥が突然黙って僕の方に視線を向けた。

「どうしたの?A弥」

「いや、そういえばC太はいくつくらいチョコレートを貰ったのかなってさ……」

「そういうA弥は?」

「B子とD音から貰ったのだけだよ」

「じゃあさ、オレはたくさん貰って食べきれないから、A弥少し貰ってくれない?」

「いや、それはさすがに……くれた娘に悪いだろ」

「食べないで捨てられるよりは美味しく食べてもらった方が嬉しいと思うよ」

「……そんなものかな」

「そんなものだよ。はいっ」


カバンから取り出した包みを差し出す

A弥はふにおちないという顔をしながらもそれを素直に受け取り、カバンに入れた。
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