終焉ノ栞
□水と油の関係性
1ページ/8ページ
「混ざらない油」の続き
あれから数日が経ったある日の放課後
オレは旧校舎で机に腰掛けてボンヤリとしていた。
A弥とB子が付き合い始めてからD音はあまり此処に来なくなり、オレが一番先に来て、少ししてA弥とB子が連れ立って来るという流れが定着しつつある。
そして、オレとA弥の関係はというと、今まで通り登下校は一緒にしているし、昼食も一緒に食べているだのが、どこかぎこちなく会話も続かない。
これからA弥達が来ると思うと、正直気が重い。
……もう、帰ろうかな
そう思い立ち上がったとき、ふいに木造の扉が軋む音が聞こえた。
どうやら、逃げ損ねたようだ
盛大にため息を吐いた