終焉ノ栞
□壊れたレコーダー
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オレはカッターを置くと何時ものようにA弥をベッドに組み敷いた。
(形だけの交尾は腐れ縁のキミとあたしに良く似ている)
A弥は抵抗しない
初めてA弥を押し倒したときも、少し驚いた顔をしただけで、すぐに大人しくなった。
(それでも好きとか(笑))
いつもA弥はオレを受け入れてくれる……はずだった
だが、今日のA弥は様子がおかしい
僕の目をまっすぐに見つめて何か言いたげにしている
「どうしたの?A弥」
その視線が不愉快で、苛立ちを隠しもせず吐き捨てた
A弥は何か言いよどんだが、少し顔を歪ませると言い放った
「もう、こんな関係終わりにしないか?」
(愛したっていいじゃないか縛り誰も触れないよう)