Encounter of fate
□プロローグ
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『りょうた、りょうた。どこにいるの?』
「きみ、どうしたの?まいご?」
『まいごじゃないよ。おとうとをね、探してるの』
「どうして?」
『え...それは、ね。
わたしの、おとうさんとおかあさんがね......しんじゃったから
それで、え、と...ウッ......ヒクッ...うぅ』
「なかないで、わらってよ。ぼくがいるから。
ぼくね、いつもきみのことみてたんだよ」
『え?みてた...?
あなた、だぁれ?』
「そのうちわかるよ。でもね、ぼくもうここにはいられないんだよ。
だからぼく、いなくなるまえにきみとはなすことができたから、きみにぼくのことおぼえててほしいんだ。」
『わたしに?なんで?』
「どうしてもだよ。
だから、これをあげる」
『ペンダント…?
きれい......』
「きみがそれをつけてくれれば、いつかかならずきみをむかえにいくよ。
もうきみがなかないように、つよくなってからだけど」
『ホントに?』
「ほんとだよ。」
『わかった!わたし、ずーっとつけてるからね。ぜったいにむかえにきてね?
やくそく、だよ?』
「うん、やくそくだよ。」
二人の子供は、小指を絡めた。
そして、歯車は回りだす。
(これが、名も知らない貴方との
ファーストコンタクト)
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