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□*大切な仲間*
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『はぁ〜』



楽屋に響く、大きな溜め息。



『いのっち、どうしたのー?』



思わず三宅が問いかけた。
他のV6のメンバー、4人も顔を井ノ原に向けて驚いた顔をしている。



それもそのはず。
井ノ原はいつもテンションが高く、溜め息を着くのは珍しいことだから。



『なーんか…う〜ん』



立ったまま腕組みをしながら井ノ原はいかにも悩んでいるようだった。



『いのっち、大丈夫?』



『何があったんだよ』



長野が心配そうな顔ぶりで問いかけ、その後に坂本が聞いた。



『何があったとかじゃなくてさぁ…』



目を閉じながら眉間にしわを寄せる井ノ原。



『…いのっち?』



読んでいた本を閉じ、岡田が聞く。



『どーせムラムラしてんだろっ』



『っな!?ちっげーよ、馬鹿!!!』



森田の発言に思わず井ノ原が否定した。



『ーーっ上手くいかねぇんだよ』



5人は目を点にしてポカンとした。



『歌とかダンスとか、なんか出来ないっていうか…小さいことでイライラしたりするし…』



『いのっち、遂に不安定期に突入?』



『ん〜そうかも…はぁ』



三宅の言葉に井ノ原が答えた。



『それってさ…スランプなんじゃない?』



『おぉー!!』



長野の言葉にみんなが頷いた。



『だよだよ、井ノ原は詰め込みすぎ』



『おっ、リーダー言うねぇ』



『うるせーよ、チビ森田』



『んなーっ!!?』



『ねぇねぇ!スランプって何っ!?』



坂本と森田が言い合ってると、三宅が質問をぶつけてきた。



『スランプっていうのは、なんか上手くいかなかったりする一時的な期間のことだよ』



『さすが長野君、物知りだね〜』



『なんでよ〜それより、いのっち大丈夫?』



『おぅ、なんとか乗り越えるっ』



『頑張れだね〜おじさん!!』



『おい、健!!本当のこと言うなよ!!!』



『っ剛君!!?フォローになってないよ!?』



『まったくお前らは…』



『まぁまぁ、いいじゃないの坂本君。ってあれ、ところで岡田は…?』
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