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□Tシャツ計画
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◆Tシャツ計画/緑高

※R18 緑間が1人でしてます

部活後帰宅して洗濯物を出そうとしたら、何故か自分のよりも一回り小さいTシャツが鞄の中から出てきた。

(これは…高尾のものなのだよ…。)

アイツが間違えて入れたのだろうか?だとしたら相当な阿呆なのだよ。普段から物事を雑に行いすぎなのだ。オレみたいに何事にも人事を尽くすべきだといつも言っているのに。

(汗のにおいがする…)

ちょっとした興味からTシャツをすんすんと匂ってみる。高尾と高尾の汗のにおいがした。それだけなのに興奮する。高尾がここにいるみたいだ。鼻腔のすべてが高尾の匂いで満たされていく。そのような条件下で自分の下半身が反応するのは必然的な事だった。いけないことだと分かっていても、思春期真っ只中の高校一年生、これを処理しないわけにはいかない。高尾のTシャツを左手で持って嗅ぎながら、勃ち上がった自身を右手で撫でるように掴んだ。ああ、オレはいつからこんな下等な生物に成り下がったのだろう。他人の私物をオカズにしてオナニーするなんて。

「あ…っ、高尾、たかお、」

じんわりと濡れた先っぽをこねるようにして弄り始める。くちゅくちゅと控え目に鳴っている音が心地良い。目を瞑ると、以前高尾を抱いたときのことを思い出した。組み敷いた時の表情。もう限界、と言う唇へのキス。額に浮かぶ汗のにおい。息の荒くなる事をいいことに汗のにおいがTシャツからどんどん流れ込んでくる。手を激しく上下させながら腰を前後させると、本当に高尾を抱いているような感覚がした。

「はぁ…、はあ…っ、」

すごく気持ちがいい。目蓋の裏に、オレのペニスで喘ぎ泣き出した高尾がいる。まだまだだ、もっとめちゃくちゃにしてやりたい。ぐちゅぐちゅ、という音に混じって肌と肌のぶつかり合う音を脳内で再生する。ああ真ちゃん気持ちいい、まじ気持ちいい。そう聞こえた気がした。きゅうきゅうと締め付けてきた高尾のアナルを思い出して、オレも手に力を込める。好き、好きだ、高尾、好きなんだ、

「ん……ッ…高尾!」

びくん、と身体が震えペニスから白濁が飛び出す。あろうことか少しだけ高尾のTシャツに精液がかかってしまったが、今はそんな事どうだって良かった。記憶の中の高尾に全部出したい。その思いから手を止めずにいたら。


『ピロピロ、ピロピロ』

突然、携帯の音が部屋に響いた。


ディスプレイには『高尾和成』という表示。何故よりによってこんな時に。Tシャツを放った左手で携帯を取って電話に出ると、『お疲れのところ悪ぃな〜』と特に悪びれた様子のない声がした。

「はぁ…なんの用なのだよ」
『いや〜なんか間違えて真ちゃんの鞄にオレのTシャツ入れちゃってたみたいでさ。悪いけど、今度持ってきてくんねぇ?』
「………分かったのだよ。洗って、明日返す」
『え、明日?そんな早く返してくれんの?いいのよそんな急がなくても。Tシャツなんてたくさんあるんだからさぁ』

高尾の感覚は正しいのだと思う。しかしオレの手元にこんなものがあったら、オレはただの淫乱にまで落ちこぼれる気がした。このTシャツがある限りオレは何度でも抜いてしまうだろう。

「返すと言っているのだから素直にありがとうくらい言ったらどうなんだ」
『真ちゃんさっすが!男前!』
「…まぁいい。お前も私物の扱いには気をつけるのだよ…」
『おう。んじゃな!おやすみ』

電話の切れたのを確認すると、オレは自分の有り様に舌打ちをした。先程抜いたはずなのに、声を聞いただけでもうゆるゆると勃ち上がっていたからだ。平静を装っていたつもりだったが身体は正直といったところか。既に熱く固くなっているそこにもう一度手を伸ばし、鼻にTシャツを当てる。次は高尾にフェラをさせた時のことを思い出そう。オレはそう心に決めた。
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