BOOK1


□be attracted to each other.
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《テヨン》



「もう、まだあるわけ?」



「まだまだたーくさん。」



はぁ…とソニに呆れ顔を返されても私はティファニーの自慢話をやめることはない。



「つか、でも本当に最近のティファニーは綺麗だよね。」

「でしょでしょ?!?」

「はいはい。なんか、色気とお姉さんっ気とお母さんっ気が混じり合ってきてて一段と良い女だと思うよ。」

「えへへへー」


やっぱり皆思うよね。
ティファニーが綺麗になってきた事。

しかも最近髪が伸びてきたから、
余計に輝くお月様のように見える。




「まあ、危険性もでてくるけど。」

「…危険性?」


危険性…?
綺麗になって危険性がでてくるってどう言う事よ。

そう言う顔をしていたら、
私が意味を理解していない事を
察知してソニが口を開いた。



「…男がよって来て、とられたりしちゃうかもーって事よ。」

「あぁ…、なるほど。そう言う事……って!!ダメダメ!!
ティファニーは私のもの!」

「わかんないよー?
まあ、あんたらなら大丈夫かもしれないけど。」


ティファニーが私を裏切るなんて事は絶対にない。



だってあれほど甘い声を聞かせてくれるティファニーがその声を他の人に聞かせるなんて絶対にない事だ。







「…あんた絶対に裏切られたりしないとか思ってるでしょ?」

「…え?」



今の自分の心境を見破られて
少しビックリした。


「やっぱり。」

「でも、ティファニーだよ?
私を裏切るなんて考えられないもん。」



そう言うと、ソニは水をさすかのように、


「いつ、心が離れて行くかなんてわかんないよ。」

「……う…。」


痛いところを刺す。


確かに、言われてみれば、
いつ心と心が離れるかなんてわかるわけがない。


そう思うと不安にな気持ちが、
襲いかかって来た。


「テ、テヨン…?」





「…っ……。」


ティファニーが離れて行くところを考えるだけでも吐き気がしそうだ。


「テ、テヨン、泣かないでよ。
あんたらなら大丈夫だよ。そんな心配するような事はおきたりしないって!」



精一杯元気付けてくれているが、
泣くような不安な気持ちに襲われたのはこいつのせいだ。




「…部屋戻って落ち着く。」

「わ、分かった。私もかたずけたら戻るわ。」


私はソニにかたずけを任して
部屋にもどった。
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