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□Case3【愛情】
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「へいちょ……んッ…。」
リヴァイはエレンの耳元に口唇を押し当て、吐息交じりに囁いた。
「俺に何か言う事があるだろ?」
リヴァイの口唇が動く度に、エレンの身体がぞくぞくと震える。
「は、…ぁ、…。」
「ここ2週間忙しくてしてないからな。我慢出来なくなったか?」
「ん…違、ぅ…。」
リヴァイの一言一言に胸の奥がギュッと締めつけられ、身体が芯から火照り出す。
「言え。」
セックスの前に必ず言わなければならないリヴァイを誘う文句に、エレンは頬を紅潮させ恥ずかしいそうに呟く。
「抱いて下さい…兵長…。」
リヴァイはエレンの従順な表情に満足そうな笑みを浮かべると、静かに口唇を重ねてきた。
「…んん……ッ…。」
リヴァイとこうしてくちづけを交わすのは何度目になるだろうか。
激しさで快楽を無理矢理引き出されてきた以前と違い、触れるだけの儚いキスにさえ切なさを覚える。
「はぁ、…んッ…んンン……。」
リヴァイの舌で満たされていく口内に、エレンは心地良い緊張感と安らぎを感じていた。
「さて、…」
リヴァイはおもむろに口唇を離すと、改めてエレンの顔をじっと見つめる。
「…兵ちょ……?」
いつもなら強引にでも進められる行為をリヴァイが止めた事に対し、エレンは不思議そうな目を向けた。
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