君飼いシリーズ

□あまあま♡ばーじょん
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「エレン、起きろ」
「ん….…りばぃ、…?」
室内に取り込んだと思われる洗濯物の上で、身体をまるめて眠っているエレンの肩をリヴァイはトントンと叩いて起こす。
「シワが寄るから服の上で寝るなと、いつも言ってるだろ」
「う…ん、…おかえりなさい…」
ゆっくりと上半身を起こし、エレンはどこを見るでもなくぼんやりと1点を見つめていた。
垂れ下がる猫耳と、子ども体型には大きすぎるリヴァイのシャツを羽織ったアンバランスさがエレンを愛らく引き立てる。
リヴァイは散乱する衣服の真ん中にいるその小さな身体を抱き上げると、自分の腕の中におさめた。
エレンはリヴァイの肩に頬を寄せ、眠たそうに顔を擦りつけてくる。
「お前、また勝手に俺のシャツ着やがって」
「…りばぃの匂いがするから、…つい着たくなっちゃうんだ…」
仏頂面の顔が危うく綻びそうになり、リヴァイは慌て咳払いをした。
(……悪くない)
肩から首筋に顔を埋めてきたエレンの温かい息遣いを感じながら、その柔らかい髪を優しく撫でる。
頭についている猫耳を弄ると、エレンはくすぐったそうに身を捩った。
「りばぃ、…」
「何だ」
「ちゅーして」
エレンの唐突な一言にリヴァイは目を丸くする。
(こいつ、寝起きだけは甘えグセがあるな…)
ゆるゆると甘えてくるエレンの、日中の気の強さとのギャップにリヴァイが虜になっているのはここだけの話。
「どれくらいだ?」
「いっぱいして」
「ほぅ…」
上目遣いをしながら自覚なく誘う口唇に、リヴァイはゆっくりと自らのそれを重ねた。
「ん……」
触れた瞬間、エレンの身体が小さく跳ねる。
甘くとろけるような感触が、口唇の粘膜を通して胸の奥を締めつけた。
「…む…っ……んん…」
寝起きで身体がリラックスしているからか、エレンは大人しく従順だった。
小さな口唇が呼吸をしようと半開きになったところへ、リヴァイは舌を滑り込ませる。
「…ん……ふぅ、……ちゅ…」
生温かくぬめる舌が口内を這う度に、エレンの身体は気持ちよさそうに小刻みに震えていた。
リヴァイはエレンのシャツの中に手を入れると、指先で掠めるようにゆっくりと背中を撫で回していく。
「!っ……ぁ、はぁ、……ぁ、らめ……!!」
せり上がる快感に、エレンは堪らず口唇を離して矯声をあげた。
「んぅ……!く……ぁ、はぁ、……あぅ、ん……っっ!!」
目覚めきれず抵抗力のない身体はリヴァイの愛撫を素直に吸収し、いつもより敏感に反応していた。
「気持ちいいか?」
「ぁ、ぁあ!……らめ……っ…はぁあ……ん、ぁ……!!」
背中への愛撫を続けながら首筋に舌を這わせると、エレンの身体はさらに震え上がった。
「ん、…っ……りばぃ…ぁ、…待って、……ぁん、……ちゅーして…」
キスを要求しながらも、エレンは自らリヴァイの口唇を探し求め舌を絡めていく。
小さな舌がペロペロと懸命にリヴァイの舌を舐めてくるいやらしさは、甘えた時にだけ見る事が出来る特権である。
(くそっ…可愛いな……)
『エレンはまだ寝起き』という理性の壁での攻防が凄まじい。
「……ふ、…はぁ、…っ…りばぃ…」
おもむろに口唇を離し、頬を紅潮させながらエレンは恥ずかしそうにもじもじとしていた。
「どうした?」
「……なんか、えっちな気分になってきた…」
荒い息遣いで、目に涙をいっぱい溜めながらエレンは再び上目遣いでリヴァイを見つめてくる。
「もっと…えっちなコト、して……?」
囁くように呟いて、チュッと音を立ててキスをされた瞬間、リヴァイの理性の壁は完全に破壊されたのであった。(本日分)

end.
 

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