小説メイン

□Case3【想】
1ページ/2ページ

「セックスってさ、どうしたら上手くなれんの?」
突然部屋に押しかけてきたかと思えば真剣な眼差しで質問をしてくるエレンに対し、ライナーとベルトルトは開いた口が塞がらない。
「…お前、自分が何言ってるか分かってるのか?」
「分かってるよ、お前ら毎日エッチしてるから上手いだろ」
どう解釈しても兵長が好きとしか聞こえないのだが、果たして今それを言っていいものなのか2人は迷う。
(ここは敢えて様子を見てみるか…)
(ジャンとアルミンには口が裂けても言えないね…)
リヴァイとエレンが【契約】をした直後、各々から内緒にして欲しいと相談を持ちかられていた為、2人はエレンとジャンとアルミンの関係を全て把握していた。
※ジャンが会議室でエレンをレイプした事は唯一知らない。
「お前あんなに兵長と関係を持つ事を嫌がってただろ、どういう風の吹きまわしだ?」
「ん…今でもヤだなって思う時あるけど、兵長から一方的なのが申し訳なくて…」
のろけ話を聞かされてるのか?と困惑するライナーをよそに、ベルトルトはエレンに語りかける。
「エレン、普段から兵長の目をちゃんと見てる?」
「えっ…」
その言葉にエレンは思わずドキッとする。
「上手くなる方法を考える前に、まずはそこから始めてごらん?そのうち一方的だと感じなくなるから」
金色の瞳を見つめて微笑む顔が近づいたかと思うと、エレンはベルトルトに軽くキスをされる。
「!」
「おまっ…何でエレンにキスしたんだ?!」
「エレンが可愛くて、つい」
「つい、じゃないだろ……たく、後で覚悟しとけよ」
「あはは、お手柔らかに」
動揺するライナーを完全に手玉にとるベルトルト。
2人のやり取りに、エレンは感嘆のため息をつく。
「…よく分かんねぇけど、お前らすげぇな」
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ