DRRR!!
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「ねぇシズちゃん」
新宿のとあるマンション
黒い服に身を包んだ男は部屋の明かりを消し窓から見える月を眺めている
「君はまた他人にそんな顔を見せるんだね」
それはまるで
「許さないよ」
ゲームを楽しんでいるかのように…
最近視線を感じる
仕事をしていても家で寛いでいてもいつでも何処にいても誰かに見られているような気がする
こういう気味の悪いことをするやつは大体予想がつく
[折原臨也]ただ1人だ
ここ最近顔を見せてないことも理由にはいる
臨也が顔を見せなくなったのは3週間前
そして視線を感じるようになったのも3週間前
明らかにあいつが怪しい
あいつが顔を見せなくなったのは嬉しいことだがこのことがあいつの仕業だと思うと何時も以上に腹がたつ
あいつ、臨也は
次は何を企んでいるんだ…
「シズちゃんに近づこうとするやつは誰であろうとも許さないよ… たとえそれが君達だとしてもね」
黒づくめの男は後ろにあるソファーに座っている男に向けてそう告げた
「えー僕も駄目なの?」
「当たり前でしょ」
「どうして駄目なの?臨也くん」
ソファーに座る男は[臨也くん]と呼ばれた黒づくめの男と対照に明るめのピンクが使われている服やヘッドフォンを身に付けていた
「アンインストールするよ?」
「ごめんなさい」
ソファーに座る男は素直に謝ると降参だと言うかのように両手を上に挙げる
「我が儘で五月蝿いサイケと違ってデリックは静かだねえ」
「当たり前でしょ デリくんはまだインストール中なんだから」
サイケと呼ばれた男の前にあるもうひとつのソファーに座っている男は目を閉じていて一言も喋らない
その男はサイケと同じ服装をしているが顔は全く違う 似てすらない
兄弟に見えなくはないが・・・少し無理があるか
「とにかく君達でも許さないよ 誰もね たとえそれがシズちゃんを壊すことになっても、ね」
黒づくめの男はニヤリとパソコンの画面を瞳に写し笑った