オリジナル小説

□僕の人形の日常
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「でさーそんときの‥が…」「マジかよー」「えー‥もう別れたの?」「部活行かないと!」「ほんまそれ!」「えー何それウケるー」


僕の名前はタケル
顔普通、成績普通、これといった取り柄もないどこにでもいる高校二年生だ
放課後、部活へ急ぐ者と教室にぐだぐだ残って友人とお喋りする者に分かれる
僕は後者で、普通に友人と教室でたわいもない雑談をしていると、誰かの視線を感じた

窓際一番後ろの席
そこに座っている一人の少女が、僕のことを見つめている

見つめあうこと数十秒

「なあタケル、聞いたか!?こいつさー」
「おい、二度も言わなくていいって!」
タ「え、あゴメン聞いてなかった」

えー聞いてねえのかよーと言う友人にゴメンゴメンと言いながら、少女の席を見ると、彼女はもう姿を消していた



「おいタケル大丈夫か?お人形さんに睨まれてたろ?」
「うっわ何それコエー」
「呪われたりしてんじゃねえの?」

呪いって!とかギャハハハと笑う友人を一発殴りたくなった

タ「僕、用事あるの思い出したから帰るよ」

荷物を持って、友人が引き留めるのも聞かずに教室を出る

何が呪いだ
彼女のことを何も知らないくせに


彼女の名はリカ
生気のない色白な肌、日本人形のように長く揃えられた黒髪に、殆ど喋らず暗い雰囲気から、付いたアダ名が【お人形さん】

そして、僕は唯一彼女の秘密を知る幼馴染みである

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