魂掴

□捧げ物―愛される幸せ―
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刻「神峰、ちょっと調子悪いからみてくれないか?」

御器谷先輩に質問に行こうとしたら、刻阪に呼び止められた

神「え、俺でいいいいのか?」
刻「神峰に聞いてほしいんだ」

刻阪の心は嘘をついておらず、そう言われては断れなくて、刻阪のもとに行こうとすると

音「おい神峰、遊べ」
神「音羽先輩!?」

音羽先輩が俺の肩をつかんで引き寄せた
音羽先輩の心の化け物が、刻阪に向かって牙を剥いている
なんでそんなに怒ってるんスか!?

奏「音羽、また練習抜け出して」
神「奏馬先輩!」

助かった
奏馬先輩が来てくれたなら、この二人の喧嘩も治まるだろう
奏馬先輩なら大丈夫

音「やだ。神峰といる方が楽しい」
奏「しょうがないな。神峰くん、トランペットパートに来てくれないかな?」

奏馬先輩がにっこりと俺に笑いかけて言った
刻阪が何かに気づいたかのように はっとなった
どうしたのか聞こうとしたら

打「音羽をダシにするなんて卑怯だぞコノヤロー!」
神「え、いや、ダシって何ッスか!?」

打樋先輩が肩を組んできた。って腕重い!
それに、腕が抱き締めるような回し方に変わっている気がする
奏馬先輩心が舌打ちしたように見えたのは気のせいですか!?

神「あの…打樋先輩、苦しいんで放してもらえないっすか?」
打「こんぐらい大丈夫だって」

いや、大丈夫じゃないから言ってるんスよ!

刻「そうですよ!神峰が潰れたらどうするんですか!」
音「俺の神峰を抱き締めるなんて、喧嘩売ってんの?」
奏「打樋、お前最近調子のりすぎだよ?どうなっても知らないからな」

刻阪、お前顔と心が凄いことになってんぞ!
音羽先輩、化け物が凶暴化してる!
奏馬先輩の心の宝石が黒ずんできた!?

打樋先輩は相変わらず力緩めてくれないし、マジで窒息す…

グイッ

忍「神峰くん大丈夫?」
神「ゴホッみ、御器谷先輩?」

御器谷先輩が俺の腕を引っ張って、助けてくれたようだ

忍「あ、大丈夫だよね。どうせ割れたリードみたいな存在でしかない僕の助けなんて必要ないし、心配なんてされたくないよね…」
神「そんな自分を卑下しないで下さい!俺めっちゃ助かりました!心配されたことも嬉しいです」

ネガティブモードに入った御器谷先輩を必死で説得する

打「おい御器谷!後から来ていいとこ取りすんな!」
忍「神峰くんを潰して苦しませた君に言われたくないよ」

御器谷先輩の言葉に、残りの三人がそーだそーだと追撃する

神「スゴいッスね。御器谷先輩が言い返すなんて」
忍「そんなことないよ…」

打樋先輩たちが言い合ってる横で、御器谷先輩と会話する

神「そんなことあるッスよ。さっきの御器谷先輩」

神「すっげえカッコよかったッス!」

ニコッと笑顔で言われて、その笑顔を真正面で見た御器谷は

神「え?御器谷先輩?どしたんスか、って苦し…!」

忍(なんだあの可愛い笑顔!台詞!)

萌えてしまって、照れ隠しに神峰を絞め殺しかけるのだった


神峰を取り返すための乱闘が起こるまで、あと数十秒―――
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